第五話
[3/3]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
。
ジーッとこちらの目を見て視線を逸らさない木曾。俺は、逸らしたら負けな気がして、必死で木曾。目をじっと見た。……片目眼帯だけど。
「仕方ねぇ。そーゆー事にしとくか。」
木曾はおそらくまだ疑ってる様だが、一応引いてくれた。ふぅ。やな汗かいたぜ。
「んじゃ、そろそろ部屋に戻るわ。」
そう言って立ち上がる木曾。
「ん、そうか。」
「あーそうそう、明日は朝八時に執務室に来いって提督が。」
あの提督は……さっきついでに言っとけよ……。
「おう、ありがとう。」
まぁ、そんな愚痴を木曾にする訳も行かない訳で。俺はその言葉を飲み込んだ。
「ういじゃ、これから宜しくな。おやすみ。」
「おやすみ。」
そう言って、木曾は部屋を出て行った。
「ふぅ……絶対嘘ってバレてるよなぁ…………。」
俺はさっきの木曾とのやり取りを振り返ってそう呟いた。…………まぁ、俺からも木曾からもお互いに信頼し合える仲にでもなったら話すかね。
そう考えながら、俺は再びベッドに寝転んだ。頭ん中では色々考えたい事だらけなのだが、体の方はどうやらクタクタの様だ。ここまで疲れたのは部活の合宿以来だ。
あの頃の努力が水の泡になるのは少し寂しいな、と最後に思って、俺は目を閉じた。
…………………翌朝、あんな起こされ方をされるとは知らずに。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ