子供たちの夜
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つ目は……これは」
出てきたのはフロンティア全体の地図だ。違うのは今まではジェムと自分の居場所しか表示されていなかったアイコンが他にもいくつも出現したことだ。試しにアイコンの一つをタップしてみると、そのトレーナーの持っているシンボルまでもが表示された。
「……なるほどね」
「他の人の居場所とどのシンボルを持っているのかわかるようになった……だけ?」
四つ目が豪華だっただけにちょっと期待外れ気味のジェム、しかしダイバは帽子を目深に被り真剣な表情をした。
「どうしたの、ダイバ君?」
「いや、何でもない。僕にとっても重要なことじゃないねこれは」
「そう……だよね、他の人が持ってるシンボルの種類なんてわかっても別にシンボル集めるのに関係ないし……」
「……まあね。それより、もう着くよ」
「お話ししてたらあっという間……アルカさんとアマノさん大丈夫かしら」
エレベーターの下降が止まり、一瞬の浮遊感を残して地上につく。ジェムはすぐにエレベーター、そしてバトルタワーを出る。するとそこには、自分の師と父親がいた。エメラルドと昨日の博士、目を覚ましたネフィリムもいる。
「ありがとう、そしておめでとう……ジェム、よくこの戦いを乗り越えてくれた」
「さすが僕の弟子だね、最高の結果を見せてくれたよ!」
「ジャックさん……それに、お父様」
ジャックは自分に駆け寄り、抱きしめてくれた。ジェムも慌てて抱きしめ返す。サファイアは少し離れた場所で拍手を送っている。
「改めてよくやった。あいつらを倒し、バトルタワーの危機を解決したことを、俺の息子として誇りに思うぜ、ダイバ!」
「ええ、さすがダイ君の作戦は完璧でした。眠らされていて見れなかったのが残念だけど……」
「お前にとぉーっての目標の一つがついに果たされましたねえ。もっと素直に喜んでもいいのぉーですよ?」
「パパ、ママ……グランパも」
ネフィリムがダイバを抱きしめる。ダイバは困り顔で母親を見た。それはジェムにとって素晴らしい光景だった、自分もダイバも家族や尊敬する人に認められる、ここに来た時、いや今までの人生でずっと求めていたものだった。すごく嬉しいし、頑張ってよかったと思う。まるで自分の夢の中のように幸せだった。サファイアが近づいてきて自分を更に褒める。ジャックも満面の笑みで自分を賞賛する。
「オーナーに勝ったってことはメガレックウザに勝ったんだろう? 僕でさえ御することのない最強格の伝説をよく攻略したね。もう僕から教えられることなんてないかな?」
「さすが私と……母さんの娘だ。ポケモン達と心を一つにするという意味では私も負けるかもしれないな」
「うん、ありがとうお父様、ジャックさん。すごく嬉しい!!
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