外伝〜メンフィル・エレボニア戦争の和解調印式〜 第2話
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か?」
苦笑しながら答えたシルヴァンの答えを聞いたエルナンは信じられない表情で呟いた後シルヴァンに訊ねた。
「ああ。―――よかったな、カシウス准将?もしエステルが契約している異種族達の性別が男性ばかりだったならば、下手をすればエステルを取り合って修羅場に発展していた可能性も考えられたぞ。」
「……そうですな。陛下の仰る通り、あの娘が契約している人型の異種族達の性別が全員女性で私もヨシュアも”色々な意味”で助かりましたな。」
「ア、アハハ………」
口元に笑みを浮かべたシルヴァンの冗談を交えた問いかけにカシウスは疲れた表情で同意し、その様子をクローディア姫は苦笑しながら見守っていた。
「………シルヴァン陛下。七耀教会は一夫多妻―――多重結婚は認めておりません。よってリィン・シュバルツァー殿とアルフィン皇女殿下を含めた複数の女性達との結婚式を挙げる事はできませんが……その点についてはどうお考えなのですか?」
「フッ、どうやらカラント大司教は勘違いをしているようだな。」
カラント大司教の指摘に対してシルヴァンは不敵な笑みを浮かべて答えた。
「勘違い、ですか?それはどのような勘違いでしょうか。」
「何故一夫多妻を認めていない七耀教会にわざわざ一夫多妻の結婚式を頼むと思っていたのだ?”現在のゼムリア大陸で結婚式を取り仕切る宗教は七耀教会だけではないぞ。”」
「!まさか……アーライナ教、もしくはイーリュン教に彼らの結婚式の依頼をするおつもりなのですか……!?」
「そう言えばアーライナ教とイーリュン教は七耀教会と違い、多重結婚を認めていましたね……」
シルヴァンの指摘を聞いてある事に気づいたカラント大司教は目を見開いた後真剣な表情でシルヴァンに問いかけ、クローディア姫は静かな表情で呟いた後複雑そうな表情でカラント大司教に視線を向け
「リィン・シュバルツァーは将来クロイツェン州という広大な領土を治める統括領主になる事が内定している上今回の戦争で数々の手柄をあげたからな。メンフィル帝国としてもリィン・シュバルツァー達の結婚を最大限に祝ってやる為にリィン・シュバルツァー達の結婚式を取り仕切る司祭はペテレーネとティア姉上に務めてもらう予定だ。」
「”ゼムリア二大聖女”と称えられている御二方に取り仕切ってもらうなんて、相当名誉な結婚式になるでしょうね……」
シルヴァンの説明を聞いたエルナンは複雑そうな表情でカラント大司教に視線を向けて呟いた。
「―――つまりリィン・シュバルツァー達の結婚の件で”一夫多妻を認めていない七耀教会は最初からお呼びでない”という事を理解しただろう、カラント大司教?」
「…………ッ……………!」
「え、えっと……リィンさんの6人の婚約者の
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