168部分:第十五話 黄忠、思わぬ仕事をするのことその五
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第十五話 黄忠、思わぬ仕事をするのことその五
「お城の暮らしがきつくて。張昭と張紘達が口煩くて逃げたわけじゃないわよ」
「ああ、そうだったのか」
「これでわかったのだ」
それを聞いてすぐに頷いた関羽と張飛だった。
「全く。何かと思えば」
「家出少女だったのだ」
「うっ、何でわかったのよ」
「自分で言ってますよ」
速攻で突っ込みを入れる孔明だった。
「それはもう」
「うう、しまったわ」
「まあとにかく。女の子一人旅は危ないわ」
香澄は常識の観点から述べた。
「だから今は」
「ええ、それはね」
「その通りだな」
皆それを聞いて香澄の言葉に頷いた。そうしてだった。
関羽がそれを聞いてだ。こう孫尚香に言ってきた。
「よかったら一緒に来るか?」
「ええ、家来にしてあげるわ」
まだこう言うのだった。
「シャオのね」
「一々口の減らない娘なのだ」
「そういえば聞いてたよ」
馬超が少しうんざりとした顔で話を出してきた。
「孫家の末娘は我儘だってな」
「何よ、我儘っていうの?」
「自覚はないみたいだな」
「そうですね」
ナコルルが溜息と共にキングの言葉に頷く。キングは腕を組んで呆れた顔になっている。
「全く。どういう人間だ」
「困った娘みたいですね」
「はい、じゃあ行きましょう」
まだこんなことを言う孫尚香だった。こうして彼女達は城に入った。しかしその門を入るのにだ。
「また随分とな」
「はい、警護が厳重ですね」
孔明が関羽に述べる。
「一体何があるのだ?」
「揚州は山賊も少なく治安がいいと聞いてましたけれど」
「河賊もかなり減ったわよ」
孫尚香がこう言ってきた。
「姉様達が討伐したから」
「姉様達?」
「ああ、こいつの二人の姉なんだよ」
馬超がナコルルに対して話す。
「孫策に孫権っていうんだよ」
「そうなんですか。二人ですか」
「上の姉が今のここの牧だったな」
馬超はこうも話した。
「母親の跡を継いでな」
「母親?」
「堅母様のことよね」
孫尚香が言ってきた。
「そうよね」
「ああ、あの人のことだよ」
「今はもういないけれどね」
孫尚香はここでは寂しい顔になって俯いた。
「母様は」
「そういえば異民族との戦闘で死んだのだったな」
「前ね。山越にね」
「山越か」
趙雲がその名前を聞いて考える目になった。
「あの者達はあまり攻撃的ではなかったと思うが」
「最近かなり凶暴なのよ。それで揚州を治める立場としてはね」
「討伐に向かったんですね」
「途中まで勝っていたけれど急に石弓が来てね」
「石弓!?」
石弓と聞いてだった。孔明はふといぶかしむ顔になるのだった。
そしてだ。孫尚香はまた言うのだった。
「そ
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