旧校舎のディアボロス
アーシア救出 前編
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残されたのは、俺と木場に子猫ちゃん。
それ位、分かっていますよ。
「行くのかい?」
ドアに手をかけたところで、木場が呼び止める。
「ああ。止めたって無駄だからな」
「殺されるよ?」
「たとえ死んでも、アーシアだけは逃がす」
「いい覚悟・・・と言いたいところだけど、やっぱり無謀だ」
木場に指摘され、俺は声を荒げる。
「うるせぇイケメン! なら、どうすりゃッ」
「僕も行く」
なッ。
腰に剣を携えた木場を見て、俺は言葉を失う。
「お前・・・」
「部長はキミに、たとえプロモーションを使ったとしてもとおっしゃってただろう?」
「ああ」
「部長は教会を、敵陣地と認めたんだよ」
! そこで俺は気がつく。
「もちろん、同時に僕らで兵藤君をフォローしろって指示でもあるからね」
「子猫ちゃんも?」
「二人では不安です」
子猫ちゃぁぁぁぁん!
「ありがとう! 俺は猛烈に感動しているよ」
少女の申し出に俺は感無量となってしまった。
「あ、あれ? ぼ、僕も一緒に行くんだけど・・・?」
一人放置された木場が寂しげに笑みを引きつらせていた。
分かってるよイケメン! 感謝してる。
「よっしゃ! 三人でいっちょ救出作戦といきますか!」
待ってろよアーシア!
俺たち三人は、教会へ向かって動き出した。
トーヤside
学校から教会を目指している俺は町から道をはずれ、山奥にある教会を目指していた。
・・・大分暗くなってきたな。
空はすでに薄暗く、長い時間走っていたのが分かる。
確か、この周辺あたりだと! めーっけた!
一瞬目の端に移った教会に足を止め、木の陰から覗き見る。
見つけた。ここにアーシアがいるなら堕天使や神父がいるはず・・。
どうやって侵入を図ろうかと思ったその時、背筋に悪寒を感じ後ろに飛び退く。
-ドドドッ!-
直後、俺がいた場所に光の槍が突き刺さった。しょうもないことをするなまったく。
「へぇ〜。人間のクセに光の槍を避けるなんてやるじゃん」
振り向くと、そこに堕天使ドーナシークと、ゴスロリ衣装を着た少女とボディコンスーツに身を包んだ女がいた。
当然、堕天使だ。
「生憎、また見えてしまったなようだな。人間よ」
「なるほど。コイツがレイナーレ様に傷をつけた人間か」
この三人、ちょっとは出来るな・・・にしてもあいまみえてしまったな人間って。
「初対面のはずだが?」
「フン。あの時は仮面をつけていて正体が分らなかったが、声で分かったのでな」
あれま! これはウッカリ忘れてた。まさか声でバレるとはね・・・失敗失敗。まぁ、倒すのに関係ないけどね。
瞬
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