空の王者、王女と語らう
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決めるのは自分だ、自分で決めなければいけないと言っていたのに最後に傍にいて欲しいなんて言うなんて……。
「ずるい、ですよレウスさん……。そんな事を最後に言うなんて……」
呟いてしまった言葉、もう自分の心は決まっていたのかもしれない。抱き締められた時から心臓の鼓動が加速してしまっている、今自覚した。自分はあの人が好きなんだ、あの赤い竜になる年上の彼が好きなんだと。でもそんな気持ちを一旦しまうと自分の考えで答えを出すと決めた時、イガラムは息を大きく乱しながら部屋へと入ってきた。
「ビ、ビビ様。ル、ルフィ君達は……?」
「海よ。海賊だもの」
「な、なんと……」
脱力する彼の手から零れたのは数枚の紙だった、一体何かと見て見るとそれは政府に危険と認められた者に掛けられる指名手配の書類だった。そこにあったのは見慣れた海賊の顔写真だった、一人は笑顔で此方に笑いかけ、一人は刀を肩に置きながら厳しい顔をし、一人は竜の頭を左腕に付けた男が映りこんでいた。
海賊狩りのゾロ 懸賞金7000万ベリー
空の王者 レウス・R・リオス 懸賞金7500万ベリー
麦わらのルフィ 懸賞金1億1000万ベリー
「なあレウス、何を忘れたんだ?」
「んっ財布忘れてた、これ忘れたらナミちゃん怒るでしょ?」
「勿論!!!」
「うっわすっげえ力入れて肯定しやがったよこいつ」
超カルガモ部隊に跨りサンドラ川へと疾走する一同、レウスはチョッパーと一緒に乗っている。アラバスタ最速の名に恥じずにあっという間に砂漠を横断して行くその速度に初めて乗るレウスは舌を巻く。サンドラ川へと到達すると上流のある場所には見事にメリー号が停泊しその上では大柄で"盆暮れ"と書かれた白鳥のコートを着たバレリーナが騒いでいる。どうやらあれが件のMr.2、ボン・クレーらしい。
「あらん、アンタとは初対面ねぇ?ボスが呼んだ竜を倒した噂の竜っていうのはアンタの事かしらぁん?」
「多分そうじゃねえか、っというかなんで船を奪った。結果的に俺達は海軍に船を奪われずにすんでいるがお前に何の得がある」
思いっきり踏み込んだ質問をするレウス、海軍の追っても間もなく迫ってくるであろうと言う時を見計らってかのような行動はかなり怪しい。バロックワークス崩壊を恨んでいるのならば逆の事をしたり罠を張り自分達を打ち取ると言うことも出来るだろうにそれをしていない。腑に落ち無い点が余りにも多い、警戒するような視線を送っているとボン・クレーはサムズアップをしながら、男らしくこう言った。
「麦ちゃんと友達だからに決まってるじゃない〜!!」
『うぉぉおおおボンちゃぁあああああん!!!!』
「……待ち受けてる海軍を自分達だけじゃ突破出来ないから、とかじゃないのか?俺はそう思ってたんだが」
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