第四話
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あ、こいつ変態だ。
俺はコイツを見た時まずそう思った。
…………決して後ろの壁に『!すでのな』って書いてる掛け軸があるからでは無い。いや、それも理由の四割位は占めているが。
残りの六割はその目だった。見る人が見たら『優しそうな目』と言いそうだが、俺から言わせれば、『生暖かい垂れ目』だ。そんな目の奴が変態じゃ無くって誰が変態なのか。そんな奴居ない。
という訳で、俺の完全なる独断と偏見でこいつは変態だ。
「さてと、木曾。少し席を外してくれないか。大淀と食事でも行って来たらいいよ。」
この変態提督(決めつけ)はそう木曾と眼鏡の女の人に勧めた。なるほど、この人は大淀と言うのか。
「おう、そんじゃ大淀さん、行くか。」
「分かりました。それでは提督、また後で。」
そう言い残して、木曾と大淀さんは部屋を出ていった。
さて、そうなると当然この部屋には俺と変態提督(決めつけ)しかいないわけだ。どんなことされるのやら。
「さて、まずは君の名前を教えてもらおうか。その前に僕からさせて貰おう。僕はこの鎮守府の提督である、神谷 大輝だ。なんとでも呼んでくれ。」
そう名乗った。まあ、提督でいいだろう。さて、俺も名乗るか。
「俺の名前は 七宮 千尋。岡山の高校に通ってる十六歳だ。」
「七宮………?」
そう言った提督(略)の顔からは、完全に笑顔が消えていた。
「ちなみにお父さんとお母さんの名前は?」
俺からしたらなんでそんな事聞くのか全く分からないが、まぁ親父とお袋は元々海自の人間だった訳だし、知り合い位居てもおかしくないだろう。
「俺の親父の名前は七宮 亮太。お袋の名前は七宮 雫だ。」
「あぁ……やっぱりか……。」
俺の予想が当たったようだ。どうやら知り合いらしい。それでも一応聞くのが礼儀みたいなもんだろう。
「親父達を知ってるんですか?」
「知ってるも何も、亮太さんはここの前任だよ?」
「は?」
「しかも、雫さんはここで艦娘として働いてたよ。」
「木曾として。」
「え……は?」
今日既にかなり衝撃的な事が起きまくってるような気がするが、これもなかなか響く様な話だった。
俺の親父がここの提督だった?
しかも、俺のお袋が、艦娘だった?
「少し、昔話をしようか。」
そう言って、提督(今はシリアス)は話してくれた。
「君のお父さん……亮太さんは、ここの前任、と言うか、世界で初めて艦娘の居る施設の提督になった人間なんだ。」
「亮太さんは前例の無いこの仕事
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