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魔法少女リリカルなのはINNOCENT 〜風雪の忍と光の戦士〜
第十一話 熱戦 ―エキサイト―
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と刀身への魔力供給を維持できなくなり、対して砲撃の威力は微塵も弱まることなく……やがて砲撃が疾風と紗那を捕らえ……



 業火に飲み込まれて、疾風と紗那はステージから消滅した。







「あーあ、やっぱ勝てなかったかぁ」

「ねー」

 バトルの後。コミュエリアに戻った四人は先ほどのバトルの熱気の余韻を引きずりつつテーブルを挟んでいた。疾風のぼやきに、紗那も苦笑しながら同意する。

「勝利こそこちらが掴みましたが、お二人とも素晴らしい腕前でした」

なんとか面目を保つことはできましたが、正直なところ危ない瞬間は何度もありましたし。

 なので謙遜することはありませんよ、とシュテルは言った。ショウも口にこそ出していないが同意見のようで頷いている。さらにシュテルはそこで先ほどまでのデュエルを思い出すように目を閉じ、声に満足感を滲ませながら言葉を発した。

「今思い返しても……とても心の踊るデュエルでした。これほど充足感のあるデュエルをできたのはいつぶりでしょうか」

 もちろん正式リリース以降のデュエルでも質の高いデュエルは何度もすることができていたが、それはあくまでも所属チーム“ダークマテリアルズ”の一員としてのもの。一人のデュエリスト“シュテル・ザ・デストラクター”として闘うことのできる機会というのは、実はそう多くなかったのだ。

 だからこそ真正面から自分の持てる技量をぶつけ合えたのは喜ばしいことであり、それに最後まで付いてきた疾風と紗那に彼女は驚き、同時に興奮を感じていた。そしてそれは、対戦した山彦の二人も同じようであった。

「……確かに。俺たちも、スッゲー燃えたし楽しかった」

「うん。負けちゃったけど、すごくワクワクしたし熱くなれた……!」

 二人の顔にも、密度の濃いデュエルをすることのできた満足感が溢れていた。負けてもなお楽しかった、戦えて良かったという感想を持つことができるのは、自分が満足できる戦いができてそれが充実した内容であったという証だ。

 そんな中シュテルが紗那に目線をまっすぐに合わせてきて、反射的に紗那は緊張して体を固くしてしまう。そして口から出たのは、紗那の思いもよらない言葉だった。

「小野寺さん。……いえ。紗那さん、とお呼びしてもよろしいでしょうか?」

「ははは、はいっ!? あの、そんな、勿体ない……」

「……ダメでしょうか」

「めめめ滅相もないっ!? むしろ嬉しすぎて恐れ多いというか! ぜひお願いします!」

 心なしか肩を落としたシュテルに慌てた紗那。とはいえいきなり憧れの人物に名前呼びしてもらうなんて……と、恐縮していたのだが、そこからの上目使い&潤んだ瞳のコンボにやられてしまったようで、すぐに承諾した。そんな女性
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