第16話<市街戦と盾>
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いを詰めて来た。
「しつこいな」
「つかまっていて下さい」
日向はそう言ってシフトダウンすると急加速した。
敵機は、また閃光を放ったが、それは後方へ飛び去り車は高速のままアーケードに突入。
「アーケードか懐かしいな」
……と思う間もなく直ぐに停車した。敵機は私たちが出てくるのを待ち構えているのか、上空で不気味に旋回する音が聞える。
日向は寛代に確認を取る。数秒、やり取りがあった後に日向は私のほうを向いた。
「司令、秘書艦より入電。司令と寛代の二人はここアーケードでの下車を……ただ最終判断は司令に一任とのことです」
いきなりで驚いた。だが、さすがは作戦参謀(祥高)だな。躊躇している暇はない。
「分かった」
私の言葉で直ぐに助手席の寛代が下車する。続けて私も降車した。この提案が何を意味しているか……私には直ぐに分かった。艦娘たちも同様だろう。
彼女たちは私の囮すなわち盾だ。
日向と夕立は黙ってこちらを見ていたが直ぐに敬礼をした。私と寛代も下車したその場で敬礼した。
敬礼を直ると日向は微笑みながら言った。
「司令、何かあれば先に靖国でお待ちしております」
「さあ、ステキなパーティしましょ!」
夕立も髪をたくし上げた。
だが私は釘を刺すように言った。
「いや、二人とも必ず生きて戻れ。これは命令だ!」
『ハッ』
二人の返事と共に軍用車は急発進した。上空には敵機の飛行音が響いていた。
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