0039話『北方水姫の打倒』
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あれから一度鎮守府へと帰ってきて、私達は一度緊急会議を行った。
メンバーは北方水姫を倒すために向かった艦娘に大淀と言った感じだ。
「それでは会議を始めます」
大淀がそう言って場にいる艦娘全員に顔を向けた。
そしてスクリーンに映し出される北方水姫。
それを見て霞とヴェールヌイが思わず悔しそうに顔を歪めたのを私は見逃さなかった。
やっぱりラストを決められなかったのが悔しいんだろうな。
私は私で必死に攻撃と回避を榛名と妖精さんの指示でもってしているから気を回せる余裕なんてなかったし。
「まず今回の議題はいかに北方水姫を討伐するかです」
「その件だが…我々は甲作戦は今回が初めての試みだ」
そう言って武蔵が手を上げて発言した。
そう。今まで甲作戦でラストをやったことがない私達鎮守府は今まさに壁に立ち向かっているという状況だ。
そもそも私が今まで腑抜けだったのが悪いんだけど、最終海域では丙作戦に甘んじていたから北方水姫に加えて戦艦棲姫が二体も随伴艦にいるという経験は今回が初めてなのだ。
「そうですね。そこら辺はこれからの提督の手腕にもかかってきますがまずは今回の件を乗り切ることに集中しましょう。
北方水姫の体力はほぼ削りきっているという状況です。ですから後一回でも倒すことができれば私達の勝利は確定します。
それでですが、今回の敗因は何だと思いますか…?」
うわっ…。大淀もずばっと切り込んでくるな。
そんな事を聞けばすぐに反応が返ってくるのは当たり前な事で、
「私、ヴェールヌイと…」
「あたし、霞がカットインを発動できなかった事よね…?」
二人とも分かっているようで特に顔には出さないがそれでも拳が握りこまれているのだから悔しいのは分かる。
それに大淀も一回間を挟んだ後に、
「はい。お二人の攻撃が決まっていればおそらく北方水姫は倒すことが出来たのでしょうね」
と本当の事を言う。
そこには事実しか存在せずに誰も口を挟めないのは明白だ。
だけどそれで士気が下がってしまってはまずい。
私はそう思って手を上げた。
「はい、なんでしょうか提督…?」
「うん。まぁ本当なのは確かなんだけど二人も悔しがっているからまるで叱るような状態にはしないでくれ」
私の発言で一旦場は静かになった。
だけどすぐに霞のクスリと笑う声が聞こえてきた。
「司令官…庇ってくれてありがとう。でも私もヴェールヌイも気にしてはいないんわ。だって本当の事なんだから」
「そうさ。だからあまり司令官も気を病まないでくれ」
「そうか…?」
それで私は内心で強い子たちだな…と思って「邪魔したな。続けてくれ」と言って促した。
「はい。それでカットイン対策として霞さんとヴェールヌイさんには熟練見張り
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