旧校舎のディアボロス
アーシアの過去
[1/4]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
棟夜side
イカれ神父、クソったれフリードを振り切って俺はアーシアを連れて家に逃げ帰った。
「ここが俺の家だ。暫くは家にいて良いぞ」
「お、お邪魔します!」
「そう固まるな。気楽でいい」
ガッチガチのアーシアを家に入れる。ちなみに両親の位牌は神様が生前の家から持ってきて置いてある。これには感謝だな。
「あ、あの。トーヤさんのご両親は?・・・」
やっぱ両親はいるか気になるよな。
「いないよ。俺が小さいころ事故で亡くなってるからね。一人暮らしだ」
俺が素っ気なく答えると、アーシアはバツの悪い表情を浮かべて謝ってきた。
「すみません。不躾なことを聞いてしまって」
「謝ることはないさ。慣れた・・・って言えば嘘になるけど、もう割っ切ってるしさ。ソファーに座ってていいぞ」
それに、今じゃ親友とオカルトメンバーがいるから寂しくはないけどね。
リビングに入りソファーに座らせ、ホットミルクを作る・・・前に要望を聞く。
「アーシア。ホットミルクとホットココア、どっちが飲みたい?」
「え、えっと・・・ホットミルクでお願いします」
「OK」
コップを二つ取り出し、一つにホットミルクと俺のコップにココアを入れる。ホットミルクにはリラクス作用もあるから、さっき見た光景を少しでも和らげれば良いと思うんだがな。
本当はレモネードやジャスミンティー、ホットジンジャーも良かったんだけど切らしたのを忘れてた・・・補充をしねば。
「ほいホットミルク。熱いから火傷に気をつけてな」
「はい。ありがとうございます」
両手で受け取り、小さな口で懸命にフーフーしてゆっくりと飲み始めた。
「温かくて美味しいです」
「そりゃ良かった」
これで少しは気が晴れれば良いんだがな。そう思いココアを飲む。
互いに飲み終え無言でいると、アーシアの表情に影が差して震えだした・・・思い出しちまったのかな?
「さっきの事、思い出したのか」
「っ。はい・・・さっきの光景が忘れられなくて」
振るえる身体を止めるように自分で抱きしめた。まぁアーシアにあんな死体はキツいだろうな。純粋無垢な女の子だし、怖いはずなのに自分の身を投げ出すような行為・・・一誠が守ってあげたいって気持ちが分かる。
とりあえず俺は気になっていた事を聞いてみる。
「アーシア。シスターは本来神に使えるものなんじゃないか? あのクソッタレフリードが堕天使の加護がない生きていけないと言っていたが、何かあったのか?」
俺が問いかけると、アーシアは指輪を取り外して俺に見せてきた。
「これは聖母の瞳≪トワイライト・ヒーリング≫。いかなる傷も治す素敵な物なのです。それがたとえ・・・」
「悪魔であって
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ