SIDE:A
第十六話
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目的はあくまでも"瞬間移動の術"を獲得することだ。
――これ、第一段階の『探知』いけるんじゃね?
なんの根拠もないが絶対的な自身がその時の俺にはあった。
そして、ようやく【創造忍術ノート】との格闘の日々が始まったのだが。俺は、いつの間にか、とんでもない間違いを犯していたのだ――。
「なん、だと……っ」
――【創造忍術ノート】の最終頁。そこに、取扱説明文というのが書かれていた……。
今の今までそんな文章に気がつかなかった俺氏、絶句。全体的に白紙だったからそこまで注意深く見ていなかったの。
取扱説明文、と書かれた蘭には以下のようなことが箇条書きで記されていた。
――取扱説明文――
・空欄のページに記入した内容や想像を忍術として扱うことができます。
・忍術として使用するには矛盾が孕んでいないことを前提とします。矛盾がある時点で忍術は発動しません。
・大まかな枠組みであり想像が及ばない範囲でも矛盾がなければ忍術が発動することがあります。
・このノートは所有者の魂と同化しており、所有者の意志により取り出しが可能です。
・世界崩壊を来す可能性があるため時間・空間・死と生・存在の固定・因果律を操作することは出来ません。
・創造忍術ノートに記入した忍術には使用回数制限があります。午前零時を回ることで制限はリセットされます。
「修行の意味ねぇじゃんっ!」
思わずパシッとノートを地面に叩きつけてしまった!
え、なに? ていうことは時空間忍術系はアウトってこと? じゃあ瞬間移動の術もダメってことで、この二十日間の修行は全部、骨折り損のくたびれ儲けかよ!
うわぁ、それはないっしょ〜。
脱力感と無気力感が一気に襲ってくる。布団があったら即ふて寝したい気分だった……。
「あーあーあーあー……。どうしよっかなぁ、途中で投げ出すのは論外だけど、これ以上続ける必要がなくなったからなぁ」
地面に大の字になった俺は今後の予定を考える。まあサバイバル生活を通じて食事の大切さや、命の巡りなどを悟ることが出来たし、気配察知や遮断スキルも手に入ったから実りが全くなかったとは言えないのが癪なところ。
こうなったら方向性を変えて、自分を見つめ直すというか色々と考える時間に切り替えるか。幸い考え事をする環境としては最適だし。
† † †
「持ったきたぞー」
「おう、お疲れ〜」
影分身に自宅からノート
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