第15話<強襲>
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「だれだよメロンって……ああ、夕張さんか」
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マイ「艦これ」「みほ2ん」
:第15話<強襲>(改2)
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空襲警報で人通りの無くなった道路を、ひたすら港のある旧市街地方面へ向かう軍用車。こうなってくると空からでなくても、かなり目立つ。
おまけに金髪で長髪という、ただでさえ目立つ夕立が後ろの銃座で構えているから強烈だ。オマエは馬賊か、大道芸人か? ……って感じだな。
そんな夕立が言う。
「敵さん、来ないねぇ……つまんないっぽい」
「来なくて良いよ!」
思わず反論……する間もなく、幹線道路沿いの大きなビルの陰から、いきなり敵機が顔を出した。
「え?」
「うわ!」
ハッとする日向と私。いや、向こうの敵機もビックリしたに違いない。相手からも一瞬、慌てている雰囲気が伝わってきた。
「突破します!」
日向はアクセルを踏み込んだ。すかさず夕立は敵機を目がけて軽機関銃を連射した。
「ポイィィィ!」
およそ銃を撃つには似つかわしくない叫び声を上げて銃を撃つ夕立。バリバリという音と共に機銃が火を噴き、薬莢が当たり一面にバラ撒かれる。キンキンという金属音が響く。
オマエは撃つときも叫ぶのか? いや、それ以前に、この軽機関銃は敵機に効くのか?
頭を伏せながら私には着任当日、弓ヶ浜で寛代と二人で敵機に追い回された、あの忌まわしい記憶が蘇る。
だが私の心配とは裏腹にボガーンという鈍い音と共に地響き、そして衝撃波が来た。
「まさか?」
頭を抑えながら振り返ると、直上の敵機が粉砕されていた。
こんな機銃で? ……というのが正直な感想だ。
バラバラと敵機の破片が降り注ぐ中を軍用車は速度を上げ、敵機の爆発現場から遠ざかる。
私の疑問を察したように日向が応える。
「見た目は小さいですが艦娘の機銃と同等の威力があります」
良く知っているな。日向も実はメカには詳しそうだな。
敵機の大きな破片は後方でそのまま幹線道路に落下してガシャンという大きな音を立てた。その他の破片もまた周りの建物に落下して、カンカンという金属音が響く。
ある程度、落下する敵機の破片からの安全な距離をとった上で一旦、道路脇に車を止めた日向。
彼女は肉眼で後ろを確認しながら続けた。
「実は、この機銃での地対空射撃は今回が初めてです」
「ぽいぃ、すごいっぽい!」
撃った夕立本人も感心している。
「艦娘が撃ったことと併せて至近距離から射撃したことも威力を高めたと思います」
日向は冷静に分析している。
……ということは、例えば私が遠くから撃っても、ほとんど効果がないと
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