第33話
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「ゼロ?が親しげにハルって呼ぶならトモって呼んでもいいかなって…、ウーン、違うな。理屈じゃないんだ、…そうしたくなった、じゃ駄目か?」
「……構わんよ」
ぶっきらぼうな返事になってしまったが、俺は驚いていたのだ。関連性が無くなっても、何かしらの名残はあった、という事実に。
そのまま会話していると、一夏が篠ノ之に呼び出されていき、特に変わったこともなく休み時間は終わった。
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つらつらと教科書を読んでいく山田先生、スムーズに学んでいる女子、退屈そうなゼロ、まったく理解できていない一夏。
俺は俺で教科書の大事そうな部分にチェックを入れていた。
先生の説明を聞きながら黙々と進めていると、一夏が注視しているのに気付いた。
「何さ?」
「…わかるのか?」
「…わからないなら聞いたほうがいいよ?」
と、山田先生に声をかけ、一夏がわからないらしいと伝える。
「織斑君、わからない所はどこですか?」
「先生、ほとんど全部わかりません」
山田先生が凍り付いた。流石に想定外だったらしい。おいおい、予習くらいするだろう。入学前の参考書はどうした、読んだだろう?
同じ考えに至ったか、織斑先生が訊いたら、よりによって古い電話帳と間違えて捨てたって…
向こうでゼロが肩を震わせている。おいイケメン、笑うな。俺が止めなきゃ、お前さんもお仲間だったぞ。
結局、最後は放課後に山田先生に教えてもらう形で解決した。前途多難そうではあるが…
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二時間目の休み時間、俺はゼロとオルコットに絡まれている一夏を眺めていた。
「あれがイギリスの代表候補生かつ、入試主席か。…ミラとは大違いだな」
「それだけ自信ありってことだろ?噂では、唯一教官を倒したらしいし」
手抜きしていた我々とは大違いである。もっとも、教官に勝ったから強者、というわけにもいかないのだが。
と、オルコットが一夏に詰め寄った瞬間チャイムが鳴り、授業が再開される。そこでクラス対抗戦の代表を決める話になり、女子から一夏が推薦され、それに抗議したオルコットと勝負、という流れでゼロが爆弾を投じてくれた。
「…俺はハル…、丹下智春を推薦する。間違いなく今言い争っている二人より強いからな」
挑発するような物言いに、オルコットが問う。
「代表候補生のわたくしより強い?愉快な冗談ですわ。推薦された貴方、どんなお気持ち?」
俺の実状を知らないオルコットに嘲笑ぎみに訊かれる。そもそも出たくないんだが…
「本音は辞退したいが、織斑先生も言った通り、他薦に拒否権はない。だが、コレでは三人、勝負も納得できない結果が出るかもしれない。だから、もう一人推薦し、四人で勝負はどうだろ
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