第32話
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『鳥』に戻し、入れ替わりで射出された装甲と換装していた。
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「お兄、コレを!足も手も止めないでよ!」
「わかってる!」
ミラから貸し出されたマシンガンを手に、ゼロとミラに左右から弾幕を張られる。が、こちらも一人ではない。
「甘く見るな!」
換装した装甲からエネルギーの刃を出現させ、弾き落とす。そして、二人の連携を俺の武器、銀色の鳥『バーディー』が阻害する。
福音を素体に再生した時に考案、構築してもらった『福音』が動かす自律兵器。俺の装備はバーディーから射出される装甲をその時場合に応じて換えるのだが、バーディーもその装備は使えるのだ。
俺が戻した爪を展開し、バーディーがゼロを攻める。援護しようとするミラを俺が追い払う。
バーディーが体当たりでゼロをミラの方にまとめ、俺はまた換装し、両腕を二人に向かってつき出す。その腕は、銃口を展開していた。
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「…コレがヴァンガードの能力の一辺です。もういいでしょう?」
展開した銃口からしたこまエネルギーの弾丸を叩き込み、土煙が巻き上がる会場で、織斑先生達に通信を入れる。ある程度は力量も示したし、続けるのは無駄と主張しようとしていると、
「ゆ…油断、大敵ってな、丹下…、智春!」
「動いても動かなくてももう意味ないよ、対応より仕止めるコッチが速いから」
背に太刀を突きつけるゼロと、その後ろでライフルを構えるミラ。…詰みか。
「あの弾幕で動けたとは。随分根性があるようで」
「生憎、諦めは捨てちまってな」
「お兄、得意気にしないで。この人ワザとだから」
ドヤ顔のゼロをたしなめるミラ。流石に白々しかったか。
「あのままだとこの人に打つ手なしでさっきの先生達にいい顔されないだろうって、手を抜かれたんだよお兄?」
「あー、まー…、その、なぁ…」
腰に手を当て、兄を怒るミラとしどろもどろのゼロ。ま、大体は察するが…
「お互い様でしょ。その人、やる気あるフリしてたんだから」
「うげっ!?」
「お兄が?どういう…、えっと?」
「お好きにどうぞ妹さん。前提としてこの人、学園が放置するわけないって知ってるのよ。んで、相手も男。どう転んでも不都合はない、だから三味線引いてたんだよ」
入学は確定しているから、後は適当でも構わない、勝てたら自分は凄いとアピールになるし、負けても相手が悪すぎたと言い張れる。最悪、織斑千冬が見誤ったとも言いそうだが。
ミラがゼロをみる。とっても綺麗な笑顔で。ゼロがそっぽを向く。顔色悪く、汗が溢れている。
「おーにーいー?」
「…てへぺろ?」
「…向こうで頭冷やそうか」
見る人が見ればときめきそうなゼロの行動も、今は火に油を注ぐ結果にしかな
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