ガンダムW
1697話
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普通の状態に戻っていた。
「……おい?」
さすがに2回連続で操作ミスというのはおかしい。
そう思って通信を送るが、それに戻ってきたのは珍しく混乱した様子のハワードの声だった。
『どうなっておる!? 何故ゼロシステムが起動せん!? 何か設計やプログラムでミスをしたのか!?』
『そんな訳がないじゃろう! きちんと完成しているのはお主もしっかりと確認しておるし、何よりその辺りにミスがあればそもそも機体そのものが起動せん。ゼロシステムは、ウイングゼロの根幹を成すシステムなのじゃなからな』
『じゃが、実際に起動はしておらん!』
……どうやら操作ミスとかそういうのではなく、元々ゼロシステムの方に不具合があったらしい。
その後も数分程科学者達の言い争いの声が聞こえてきたが、やがて1つの結論に達する。
『アクセル、悪いが一度コックピットから出てくれ。ゼロシステムに何か不具合があったのかもしれん。……プログラムを見る限りでは問題がないんじゃがな』
ハワードからそう言われ、俺は大人しくコックピットから降りる。
そうして俺と入れ替わるように、ハワードの部下の1人がコックピットに乗る為、こちらに近付いてくる。
「大丈夫なのか?」
「任せて下さい。ウイングゼロには、自分も関係しているんです。それが動かないとあれば、直接調べてみる必要がありますから」
その言葉通り、ウイングゼロの建造に関わったという強い自覚があるのだろう。
ハワードの部下はコックピットに乗り込むと色々と作業をしていく。
それを見ながら、俺は微妙に嫌な予感がしていた。
「ハワード、いいですよ!」
「分かった。何かあったらすぐに止めるから安心してくれ! いくぞ!」
その言葉と共にウイングゼロが起動し……
「ゼロシステムの起動を確認! ハワード!」
「分かっておるわい!」
プロフェッサーGの鋭い叫びに、ハワードは急いでコンソールを操作する。
言葉通り、安全装置は何重にも準備してあったのだろう。
すぐにウイングゼロは止まった。
「どうなっておる? 何故今度は普通に起動した?」
「……もしかしたら、たまたまかもしれん。もう1度起動してみよう」
「ふむ、分かった。……聞こえておるか? もう1度じゃ」
『了解。ゼロシステムを起動します』
その言葉と共にゼロシステムが起動し……再びハワードの手により、すぐに止まる。
そしてハワードを含め、科学者達の視線は揃って俺に向けられた。
「いや、そんな風に見られてもな」
「アクセル、もう1度頼めるか?」
「まぁ、俺はいつでもいいけど」
そうして先程のハワードの部下と入れ替わるようにコックピットに入ると、ゼロシステムを起動する。
だ
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