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僕の梅雨が嫌いな理由
梅雨の晴れ間
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[9] 最初

「あ、ごめんごめん」
軽い返答で少々不安が残るが、ある程度は信用しておこう。だって、僕に気付いた久しぶりの人なのだから。
「まあ、明日は何もないからカラオケ行けるけど…」
「よっしゃ!明日行こうな!」

最近、雨続きだったけれど、今日から1週間ほどは雨は降らないらしい。
「行ってきます」
家の玄関を開けると、今まで雲に隠されていた太陽が久しぶりだと言わんばかりに、さんさんと照り輝いている。その光はとても眩しくて目が痛い。そして、ほんの4、5分歩いていると後ろからピチャピチャと水溜りを避けようともせずに、走ってきている音がする。
「おはよう、輪島」
「おはよう、寺田」
いつもいつも、曇り空とか雨空の癖に、晴れると溜め込んでいたぶんの日光が一気に解放される。それで僕はよく、眩しくなって目を細める。
だから僕は、梅雨が嫌いなんだ。
[9] 最初


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