暁 〜小説投稿サイト〜
KANON 終わらない悪夢
48ゴージャスさゆりん大勝利、快楽堕ちの教頭の孫娘
[13/14]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
姉ちゃん、起きろっ」
「ぎゃっ」
 またもグーパンで姉を叩き起こす栞。
 栞には優しいお姉様と、実姉より格好良いお姉様ができた。ここで実姉に対して行わなければならないイベントは?
「お姉ちゃん、これ、返します」
 栞の手には、「相沢祐一観察日記」や姉妹の縁を繋ぐ品があった、それらを突き返すのはロザリオを返却するにも等しい、よってこれは「黄薔薇革命」である。
「え、どうして?」
 そんなレポート用紙など、記憶力の良い香里は全部暗記しているが、これを突き返される意味を考えると、「もうお前なんか姉でも家族でもねえ、家の中でも話し掛けんなクズ、何か絡んで来やがったらメリケンサックでぶっ飛ばしてやる」と解釈できたので、妹ラブの女には大ダメージであった。
「もうお姉ちゃんとは姉妹でも家族でもありません、お別れの印です」
 姉が家に帰ってくるなら自分は出て行き、祐一かお姉さま方と同居したい栞。
 憧れの舞お姉様からは、「北海道統一総長、二代目の座と特攻服」を頂き、優しい佐祐理お姉様からは、「お祖母様がお遺しになられた形見のネックレス(栞が佐祐理の所有物である証明の首輪と鑑札)」も頂いて得意絶頂なので、そんな栞さんには貧乏くさいレポート用紙もクズの姉も不要で、自分から恋人を取り上げようとするクソ女はノーサンキューで、夫の浮気相手にも姉は不要だった。
「何でよっ、入院中もずっと祐一の事教えてあげたでしょ? どうしてっ?」
 どうやら姉は、自分から恋人を取り上げるのも、教室で結婚式を挙げてクラス全員から祝福されるのも、祐一と結ばれて自分だけが幸せになるのも当然だと思っている発達障害と自己愛性人格障害を抱えているようなので、もう何の未練も残らなかった。
「もう祐一さんは佐祐理お姉様とも結ばれて、正式な婚姻届を出せるのもお姉さまだけです。舞お姉さまは戸籍上姉弟なので結婚できません、秋子様も叔母なので無理。それは女同士のお姉さま方が結婚できないのと同じですけど、一緒に暮らして子供を産むのには何も問題ありません」
 祐一の所有者を佐祐理だと認めた栞は、お姉さま方が下さる愛情と、祐一が与えてくれる天上の快楽、そして純血の妖狐の子供を受け取って長く生きられる幸せを噛み締め、腐った人類が滅んで、ついでに姉も滅んでくれるのを喜んだ。
「何なのそれ? 意味わかんないっ、祐一も何とか言ってやってよっ」
 そんな香里の髪の毛を掴んで、魔物の腕力で捻じ伏せた美汐がいた。
『美坂香里、不敬である。純血の妖狐であらせられる、相沢祐一様に対しては敬意を払って発言せよ! お前は選ばれなかった。今の相沢様の声を聞いたな? お前は妖狐の嫁としても巫女としても相応しくない、黙れ』
「あううっ」
 見えない相手からの声が響いたが、今の香里に取っては命令であり、反抗する気さえ起きな
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ