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KANON 終わらない悪夢
47香里の最後
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と背筋の力だけを使って窓に向かってジャンプ、隣との隙間が30センチしか無い場所に滑り込み、9階から地面に向かって飛び降りて自殺」という、所謂「エクストリーム自殺」が大流行した。
「それだけはっ、それだけは許してっ、それも食べますけど、どうか命だけはっ、現役の女子高生ですよ? 何でもしますからぁ、ぎゃあああっ! お母さんっ! いやあああっ! お願いしますっ、どうか命だけは……」
 車の知識がない女子も、車体の外から全面にテープで目張りをして、ボンネットからエンジンの隙間を通ってエアコンの空気取り入れ口から車内に入り、家族と一緒に車内でバーベキューを楽しみ、練炭の炭で肉を美味しく頂き、解剖後も家族全員の胃の中に同じ焼き肉を確認済み、誤って一酸化炭素中毒で亡くなってしまった後、車外からガソリンを掛け、燃料キャップを開いたままキャンプファイヤー、車体にハングルで「チュチェ思想マンセー、150日労働闘争を完遂せよ!」とスプレーで書いて、燃え盛る車の中にまたボンネットから車内に入り、焼け落ちた後に自分で両目に金日成バッジのピアスを入れ、一家仲良く天国の旅行に旅立った。
「おぐふうっ、おげえええっ、ぐぼおおおっ!」
 人命尊重のためもあり、加害学生の少女は少年院に隔離され、集団生活を送りながら社会復帰を目指し、名前を変えて別の地域で生活を始められるよう訓練が行われたが、自責の念からか、同居人が多くいるにも関わらず、自ら「ねじりん棒」を咥え、三段ベッドの上から何度も「パラシュート部隊」を実行して、失神しても血が混じった便を失禁しても止めようとせず「丁度人間の両足か両膝のような物体」に向かって腹から何度も何度も飛び降り、内臓に大きなダメージを負って、刑務官に腹痛を訴えて泣き叫んだようだが、素行不良でいつも病院に行きたがって作業をサボる生徒の行動を見ていて、毎回却下され続けたために、抗議のため自分の血で壁に日章旗を描き、負傷が発覚しても治療の甲斐無く亡くなるものが続出した。
 合計50名以上ものエクストリーム自殺者を出し、通常の自殺者も150名以上、重軽傷者計測不能、wikiの三大読み物、「三毛別羆害事件」「日本住血吸虫」などの一位がついに交代し、自殺、犯罪部門では「北九州監禁洗脳連続殺害事件」「兵庫県尼崎の監禁洗脳連続殺害事件」に並ぶ読み物になった。死傷者数や悲惨さでも南米で起こった「ゴイアニア被曝事故」を超え、真実はジョークサイトのアンサイクロペディアだけに記載されるいつもの事態になり、ハンスウルリッヒルーデルかシモヘイヘの記事のようになった。
「ようし、よく言った。今度こそ事件の全貌を解明するぞ、行こうっ!」
「はいっ!」
 この経緯を調べたいと申し出た記者の目の前で、ゴーサインを出した上司が伸身のニ回転半から脚前挙で喜び、ツカハラからコリバノフを決めて、
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