47香里の最後
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ればいいのに」と言われたセリフが頭のなかでグルグル回り、自分の席に座って手で口を閉じ、目を丸くしたり細めたり、顔を赤くしたり青くしたりして、先ほどの出来事を反芻していた。
ボッチ女はボッチATフィールドを展開しながら、フィールドを破って入ってきた二人目、それも処女膜まで破って自分の胎内に侵入し、何もかも奪って行った人物のことを考えて含み笑いしていた。
再び保健室。
「お、相沢の旦那じゃねえですか、丁度良い所に来なすった、このお嬢さんがさっき話してた教頭先生のお孫さんでさあ、気に入りやしたかい?」
「エ?」
例え気に入っても、現在の祐一くんのチャックに奥にいるポケモンはオットセイからミドリガメくんに退化してしまい、怖がって外にも出て来ようとしない。
さらにこんな完璧超人、鉄頭銅人で岩石鉄代さんを落とせ、と言う方が無理な相談である。
「私からもお願いする。教育者としては恥ずべき行為で、人の親、祖父としても、まともな人間なら言えない言葉だと重々承知している。しかし、私個人の我が儘として聞いて欲しい。この子も君の嫁として、神域とやらに連れて行ってはくれまいか?」
ついに陥落した教頭も、教育者としての信念を捻じ伏せて、孫の将来のために、「この地域での注意事項」程度しか知識がない、妖狐の血族に嫁に出そうとしていた。
「イエ、コンナ、シッカリシスギタオジョウサンヲ、イタダクワケニワ…」
「この子は人前に出しても恥ずかしくない子として育てたつもりだ、どこか至らない所があるかね?」
至らないどころか、至り過ぎて怖いと言うか、この姿を見ただけで自分達の行いが恥ずかしくなり、自分は相応しくない男だと感じ取ってしまう。
さらに目の前で転がっているクソ女や、同等の嘘をついて暴力まで振るって来る妹、何か怖い術を連発しているヤンデレ女とは比べ物にならず、ちょっとレンタルでお借りして「この子が大和撫子の見本です」と紹介して、講師として招きたいと思ったが、女全員に嬲り殺しにされてタヒにそうだったので取りやめにした。
「さあさあ、この人がお嬢さんのお婿さんだ。その何だ「親同士が決めた婚約者」みたいなもんだ、もっと近くに」
美汐が用務員のおじさんまで餌食にしようとしたので、抱き止めてどうにかしてやめさせると、教頭の孫から挨拶をされた。
「え? そうなんですか? 初めまして、只今ご紹介に預かりました教頭の孫で鉄代(仮名)と申します、どうぞお見知り置きを」
「初めまして、相沢祐一です」
一同は「中学生が「ご紹介に預かりました」とか「お見知りおきを」とか言うか?」と思ったが、教頭の前なので黙った。
年上のはずの祐一も、自分の挨拶時の語彙の少なさを感じ、敗北した気分だったが、自分が標準程度で相手が異常過ぎるのだと思う事にした。
「さ、もっと近
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