『Farther』
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産まれてきてしまったなら生きなきゃならない。
其れだけで既にもう重い足枷なんだと強く感じる。
喜びだとか楽しさだとか、愛だなんてモノは無縁だった。
こんな親の元に産まれたこと呪い憎み生きてくんだと...。
いつか、あの海の向こうに行きたい。
独りで遠い遠い処へ行きたい。
漠然と心に決めていた秘めた願いだった。
まだまだ数年しか生きてない。
まだまだ生きなきゃならない。
まだまだ遠い遠い処へ行ける筈だと信じるしか無かった。
じゃなきゃ生き抜けなかった。
思ったことを言えない。
助けてもらえない。
信じれない。
何も与えてもらえない。
モノだけじゃなく色んな事。
こんな人生なら生きたくないと、こんな人生なら生きてく意味や価値は無いと、若干4歳で悟りきっていた。
何度裏切られても、何度でも信じ直す程、綺麗じゃ無いから。
そんな純粋な気持ち、最初から持ち合わせて無いから。
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