45穢された仄かな恋、快楽堕ちのヤンキー女
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「あ、私も自衛隊とか公安に浸透して調べてますから少し待って下さい、脳に直接入り込めますから関係者全員いけます、嘘とか吐いても無駄です」
『え?』
観葉植物になった女で、昨日までは戦力外だったザコが、案外使えるようになっていたので秋子も驚いた。
もう心の声を読もうとしても読めず、何を目的にしているのかも不明だったが、旦那様(天使の人形)に忠誠を尽くしているようなので、敵ではないようだが、今の所味方でもなかった。
『私に向けた悪意や災厄はその程度ですが、天使の人形君が起こしている災厄はその程度では済みません。あゆちゃん、何か知っていますか?』
「え? ボクは何が起こってるのか知らないんです…… 祐一クン、天使の人形クンに三つお願いをして、最後のお願いで栞ちゃんを助けて、それで終わりのはずだったんです。もう終わりにして、あの世に連れて行ってもらおうとしたんですけど、最初のお願い「ボクの事を忘れないで」ってお願いが叶わなかったから取り消してもいいって言われて、もう一度祐一クンに会いに来たんです」
本来死んでいるはずのあゆを維持し、今日まで持たせてきた天使の人形。屍累々、屍山血河を作って生かされていたが、その惨状を知らない、知ろうとしなかったあゆ。
『そうですか、じゃあ昨日、貴方はどこから出て来ましたか?』
「気が付いた時には真琴ちゃんに乗ってて、神社の境内に」
天使の人形のアジトは、倉田家が管理する稲荷神社の奥、天之岩戸の向こうにあり、人間が立ち入れる場所では無かった。
『貴方の本当の体もそこにあるんですね? 後で調べに行っても良いですか?』
子供に語りかけるように、優しく穏やかに話しかける秋子。
あゆも「首を並べる」の意味が、本物の首や死体を並べるのだとは思わなかったので、秋子に対しては恐怖は感じていなかった。
「はい、よく分からないけど、もう運びだしたから天使の人形クンも「いい」って言ってます」
あゆは目を上に向け、天使の人形と会話するように了解を得る。この会話もすべて筒抜けなのも分かったが、完全な操り人形ではなく、自由意志を持って動いているのも確認された。
もう殺戮の堕天使になる体は完成しているのか、どこかに移動させて隠されているようで。後は誰かが犠牲になって破滅し、あゆの心臓を動かすだけで勝手に人の命が奪われて行くらしい。
『天使の人形君は何か言ってましたか? これからどんな世界になるとか』
「はい、もう誰も木から落ちたり、病気で死なない世界になる、って言ってました」
まるでそれが幸せな世界だと思っている少女だが、一旦弱い人間全員が殺されて、純血の妖狐の血を引いた者だけが生かされる世界に書き換えられるとは思っていなかった。
生徒指導室1 校長退場後。
「川澄さん、貴方と相沢くんが姉弟って言
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