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KANON 終わらない悪夢
45穢された仄かな恋、快楽堕ちのヤンキー女
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 最終兵器栞さんは、引退した舞の跡を継いで、何故か北海道を統括する総長の二代目を襲名した。
 本来血で血を洗う抗争が勃発して、道内を大混乱に陥らせる騒動に発展するはずが、現在の被害は、前レディース総長と校長先生が病院送りになった程度で、両方共美汐の仕業。
 舞お姉さまから栞ちゃんにはロザリオ贈呈ならぬ、特攻服贈呈が行われて、権力の禅譲がつつがなく行われた。

 秋子の家。
 佐祐理お嬢様を送り出した一団の中にセバスチャンの姿は無く、秋子と直接話し合いをするために残っていた。
 現在秋子の家にいるのは、秋子、あゆの霊、メイド、セバスチャン、座古2号の五人だけになった。
「さて、お嬢様方も送り出しましたし、片付けでも洗濯でも何でもお申し付け下さい。私も若返らせて頂きましたので、バリバリ働けますよ」
 四十肩が痛いような気もしたが、以前のように腰、膝、足首、股関節、肩、肘にまで及ぶ苦痛や、手足の神経障害からも開放されて元気なのを公表した。
『では、一番お困りの話しからしましょう、カメラの向こうの皆さんもお待ちのようですし』
 子供達がいなくなって、当事者のあゆが残り、妖狐の一族の各家でも秋子の言葉を待っていた。
「すべてお見通しでしたか、それではお茶などご用意しますので、お掛けになって下さい」
 メイドに続いて座古2号もメイド姿になって台所に行き、紅茶の入れ方を学習した。安物のティーバックしか見たことが無かった女も、ティーポットにグラム数千円する茶葉を入れて、メイドが持参した高級茶菓子を出すのを手伝った。

『ではまず現状からお話ししましょう、先日、私を狙って事故を起こそうとした報復に、各銀行や証券会社から準備金とか引当金が全額消えたはずです。返して欲しければ実行犯と責任者、判子を押して決済した全員の首を並べて下さい。これは前提条件です、できなければ銀行が全部倒産する楽しい事態になります』
 買い物中の主婦に、燃料を満載したタンクローリーが突っ込み、衝突爆発する瞬間を狙って、駐屯地へ移動している装甲車の150ミリ滑空砲から、対戦車HEAT弾が発射され、建物の屋上からどこかの炎龍を倒すのに使われたような対戦車ロケットも四方向から同時に打ち込まれる不祥事が起こるはずだったが、タンクローリーは故障してその場で搭乗者ごと炎上、装甲車は不発、駐屯地に帰ってから砲身が爆発してバナナの皮が広がったような形状になり、対戦車ロケットもすべて不発、持ち帰った所で爆発して負傷者と死者を出していたが、師団長が自殺させられたり、幹部数名がエクストリーム自殺するだけで、表沙汰にはなっていなかった。
「はい、それは私どもでも調べているのですが、尻尾切りが激しくて追い付いておりません、どうかご容赦を」
 セバスチャンが頭を下げている間に、座古も口を挟んだ。

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