第一話
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の海だろ?」
と答えたのは悠人だ。確かに一理あるが…。
「急に海に行こうって言ったのは悠人だよ?何の準備も無しで。」
そうなのだ。俺達は今日は俺の部屋でゲームでもしようかと話していたが、急に悠人が『海に行こう!』と行ってきて、仕方なく出かけた訳だ。
「いやいやー、今回お前らを連れてきたのは他でもない!昨日ここに来た時、すげえモン見つけたんだよ!」
と、若干目をキラキラさせながら悠人は言った。
「凄いもの?」
と、こちらも若干目をキラキラさせている拓海。いや、お前ら純粋かよ。
「あちぃから早くしてくんねぇかな。俺はインドア派なんだよ。」
と、だるそうに俺は言った。
「うし!そいじゃ来い!」
と言うと、悠人は砂浜を歩き始めた。この炎天下の中、砂浜の上を歩くというだけでもはや拷問に近いものがあった。実際、拷問だったしな。
「おーい、まだかぁ?」
いい加減暑くてグロッキーになってきた。
「ここだここ!」
と、言いながら手を降る悠人。その隣には、拓海が奇妙なものを見たかのような顔をしていた。
「なんだ?」
俺はあいつらが立っている所まで移動した。そこは岩場だった。
「ほらこれ!これってさ、なんだと思う?」
と悠人が指さしたものは、銀色に輝く、機械の様なものだった。かなりサビが来ていて、かなり古そうだ。
「うーん、分かんない。でもなんでこんな所に?」
拓海が答えた。そう、問題はそこだ。
「そりゃ、海から流れて来たんだろ。」
俺は当たり前のことを言った。なんだ?カラスがこれ担いで持ってくるか?ンなわけねぇだろ?そーゆーこった。
「あ、ここなんか書いてある。」
悠人がそう言ったので、俺と拓海も覗き込む。確かに、その機械のようなものには、何か文字が書いていた。
「木曾…?木曾って、木曾川の?」
そこには、『木曾』と、たった二文字だけ書いてあった。
「木曾…ねぇ…。」
「何のことだか。」
俺達にはこれが何で、どういうものなのか全く分からなかった。
「うっしゃ、運ぶか!」
悠人はそう言って腕まくりを始めた。いやちょっと待てやコラ。
「こんないかにも重いでっせみたいなもん運んでたまるか。しかも足場クソわりぃし。」
そりゃそうだ。岩場だもん。
「いやでも、こr」
そこまでしか、聞き取れなかった。
轟音。
「「「!?」」」
俺達は一斉にしゃがんだ。音のした方を見ると、その方向は海だった。
「なっ……なんだよあれ……!」
そこには、明らかにこの世のものと
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