0037話『北方水姫討伐編成と油断』
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っているんだな」
真っ赤な海にはさすがに驚きを隠せない私がその場にいた。
そこに阿武隈が近寄ってきて、
「提督は赤く染まった海は初めて見るんでしたね。
そうです。海が赤いという事は今は深海棲艦が海を荒らしているという証なんです」
「そうなのか…」
海の上を滑りながらも阿武隈の言った内容に少し考えさせられる。
通常海域も深部に至っては赤く染まっている。
そこにはかならずなにかしらの鬼、姫級の深海棲艦が根城を構えている。
それを倒すのが私達提督と艦娘の役目…。
だけど、
「分かっているとはいえ深海棲艦とは分かり合えないものなのかな…」
「しょうがないですよ。艦娘と人類…そして深海棲艦は今までずっと倒す倒されるを繰り返してきたんですから。
戦争と割り切るのも悲しいですが、人類が生き抜くためには深海棲艦を倒さないといけないんです」
阿武隈のそのドライな発言に、だけど私は無理やり納得するしかなかった。
こちらが説得をしようとしても深海棲艦は問答無用で襲い掛かってくるんだから。
そこに北上が割り込んできて、
「まー提督気楽に行こうよ。この世界で戦っていくっていうのはつまりそう言う事なんだから、今からそんなに気を張りつめていると先が持たないよ…?」
「そうだな…」
北上の言う事は確かな事だ。
今、迷いを起こしても結局は作戦を成功させるためには深海棲艦を倒さないといけない。
いい加減覚悟を決めて挑まないと足元をすくわれてしまいかねない。
「わかった。私も覚悟を決めよう」
《提督…。辛かったらすぐに言ってくださいね? 榛名、役立ちますから》
「ありがとう、榛名。もう大丈夫だ」
っと、そこに索敵を出していた千歳が近づいてきて、
「提督? そろそろ作戦海域に近づきます。潜水艦には気を付けてくださいね?」
「わかった」
今回はもう出し惜しみもしないで挑んである。
道中支援艦隊と決戦支援艦隊も出してあるし、基地航空隊も万全で今頃出番が来るまで待機しているだろう。
後は戦うだけだ。
そこに第二艦隊からソナーの知らせがあったらしく霞が声を上げる。
「司令官! 潜水艦よ! 陣形を決めて!!」
「わかった。全艦、第一警戒航行序列で挑んでくれ」
「「「了解!」」」
それで戦いの火蓋は切って落とされたのだった。
それからなんとか潜水艦の攻撃を切り抜けてみんなはダメージもほとんどなく戦闘を終えられた。
潜水艦の深海棲艦の私達を倒しきれずに虚しい声が聞こえてくるようで嫌な感じだった。
やっぱり水上打撃部隊だと潜水艦の攻撃にはめっぽう弱いからなんとか全員避けてくれるのを祈るばかりだからな。
それから続いて空襲戦が起こったがそれも対空機銃関
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