旧校舎のディアボロス
狂人神父登場
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悠夜」
そこにはジャージ姿の棟夜がいた。
棟夜side
夜。何時ものトレーニングを終え、帰宅途中ある一軒家で足が止まった。見た目は普通の一軒家なのだが、何故か玄関が開いていた。
・・・この家、人の気配が全く感じられない。
不気味な程静まり返っている家。中に入ろうとした時、近づいてくる気配に気がつき振り返る。そこには自転車に乗った一誠が俺を見て驚いていた。
「一誠」
「え? 棟夜。ここに何か用か?」
「用って程じゃない。ただ少し気になってね。お前は、仕事か?」
「おう。今日はこの一軒家が依頼主の場所なんだ」
不味いな。ここに一誠が来るなんて予想外だ・・・仕方ない。一誠には悪いが帰ってもらおう。
「一誠、俺からリアスに伝えておくから今日は帰れ」
「え!? 何でだよ!!」
「パッと見て、この家の現状を見て理解できないか?」
怪訝な表情を浮かべた一誠は家に近づき、玄関に入った瞬間、身体が一瞬硬直した。
「な・・・何だよこの家」
「お前でも異常さが分かるだろう? この家は非常に危険だ」
家の中からは異常な空気で満ちているし・・・そして僅かに血の匂いが漂ってくる。非常に危険だ。依頼云々どころじゃない。
「俺は中の様子を見てくるから、お前は見たことそのまま帰ってリアスに伝えろ。良いな?」
そう一誠に言い中に入ろうとした時、一誠が声をかけてきた。
「な、なぁ棟夜。俺も一緒に行っていいか?」
・・・は?
「お前・・・自分で何言ってんのか分かってんのか?」
「そりゃ分かってるさ。ここの家が危険だってことは玄関入った瞬間分かった。悪魔になって日は浅いけど・・・俺は悪魔で部長の下僕だ。何もしないまま帰れば、部長に合わせる顔が無いし、何よりこれ以上部長の期待を裏切りたくないんだよ。だから頼む。一緒に連れてってくれ」
頭を下げられお願いしてくる一誠。
まいったな・・・おとなしく引き下がるかと思ったんだがな。仕方ない。
「フゥ、分かった。俺が先に行くから、一誠は俺の後ろからついてこい。靴は脱がず土足で上がれ。危険だと感じたらすぐに逃げろ」
「お、おう!」
俺の言葉に安堵した表情を見せる。全く・・・世話の焼ける奴だ。土足のまま上がりこみ、明りがついている奥の部屋へ向かう。
そこはリビングだった。ソファーやテレビが置いてある。どこにでもあるリビング風景だが、中まで進んで何かを踏んだ感触が足に伝わる。
床に視線を向けると血が付着していた。それも尋常じゃない量だ。
それを目で追っていくと、壁に貼り付けられている死体からの血だった。
・・・何だ・・・これ?
「ウ! ゴボォッ!」
一誠が背後で吐いているのも気にせず、俺は死体
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