旧校舎のディアボロス
シスターとはぐれ悪魔
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の祝福を受けた彼らの力は私たちを滅ぼせるほどよ。神器セイクリッド・ギア所有者が悪魔祓いエクソシストなら尚更。それは死と隣り合わせるのと同義だわ。イッセー」
紅の髪を揺らしながら、青い双眸で直視してくる。
「は、はい」
「悪魔祓いを受けた悪魔は完全に消滅する。無に帰すの。・・・無。何もなく、何も感じず、何も出来ない。どれだけのことかあなたたちには分かる?」
・・・無。正直、分からない。
反応に困る俺を見て、部長は首を横に振った。
「ゴメンなさい。熱くなりすぎたわね。とにかく、今後は気をつけてちょうだい」
「はい」
「あなたもよトーヤ。人間としての死は悪魔への転生で免れるかもしれない。けれど、もう少し考えてちょうだい。あなたが悪魔との関係者と思われれば始末されるところだったのよ」
「・・・軽率すぎたよ。今度からは気をつける」
バツの悪い表情を浮かべ、頭をかく。部長に聞いたところ、悪魔と契約を結んだ人間は魂を売ったと思われて、悪魔祓いに始末される対象になるらしい。たとえ契約を結んでいなくても一緒にいるだけでもそうらしい。
そこで俺たちへのお説教が終わった。
「あらあら。お説教はすみましたか?」
「おわッ」
いつの間にか背後に朱乃さんが立っていた。ニコニコ顔で。
「朱乃、どうかしたの?」
部長の問いに朱乃さんは少しだけ顔を曇らせた。
「討伐の依頼が大公から届きました」
棟夜side
深夜。先ほど、朱乃から話を聞いた全員は町外れの廃屋近くに来ていた
「なあ、はぐれ悪魔ってのは何だ?」
一誠の質問に木場が答える。
「はぐれ悪魔は、元々悪魔の下僕だった者のことを言うんだ」
「俺たちみたいなもん?」
「たまに主を裏切り、又は殺して好き勝手に生きようとする連中がいるんだよ。それがはぐれ悪魔さ」
「そのはぐれ悪魔さんが、この先の廃屋で人間を誘き寄せた人間を食べているとの報告がありまして」
「た・・・食べッ」
一誠が表情を引きつらせる。グロ系は大丈夫かな一誠君は?
「それを討伐するのが、今夜のお仕事ですわ」
「主を持たず、悪魔の力を無制限に使うことがいかに醜悪な結果をもたらすことになるか」
制約がなければ悪魔は欲に動く・・・人間と似ているな。
「イッセー。いい機会だから、悪魔として戦いを経験しなさい」
「マ、マジッスか!? 俺戦えないですよ!」
「そうね。それはまだ無理ね」
あっさりと言い渡され、ガックリと肩を落とす。
「一誠・・・別に戦えと言ってるわけじゃないさ。戦いを見ろってことだ」
「トーヤの言う通り。見ることも大切な経験よ。今日は私たちの戦闘をよく見
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