旧校舎のディアボロス
堕天使襲来
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「あー、アレか? 俺には彼女がいましたーッっていう例の幻想の」
「・・・夕麻ちゃんのこと、マジで覚えていないのか?」
俺の言葉に二人は、可哀想な目で見返してくる。
「だからさ、俺らそんな子知らないって。マジで病院いったほうがいいんじゃないか? なあ、元浜」
「ああ、何度も言うが俺たちは夕麻ちゃんと言う女の子を紹介なんてされていない」
・・・そう、俺が決まって夕麻ちゃんの話を振ってもこいつらは決まってこれだ。
最初はからかってると思って、話し合った結果そうでないと痛感した。
けど俺は確かに、『お前らも彼女作れよ』お余裕の言葉を突きつけてやった。なのに二人は覚えてる所か、夕麻ちゃんがいたことさえ覚えていないんだ。
麻野夕麻という女の子が存在しなかった・・・と。
そんなはずは無い・・・ッて言いたいところだけど、携帯に登録した電話番号やメールアドレスが記録に残っていなかったし、夕麻ちゃんが着てた同じ制服の高校を見つけて、彼女のことを尋ねてみたが、いなかった。
じゃあ、俺は誰とデートした? 誰と付き合った?
あの夢は俺が生み出した幻想なのか?
それに、深夜に湧き上がる得体の知れない力といい、朝日がダメだったり何かがおかしい。
はあ、俺に何があったんだよ・・・。
考え込む俺の肩へ松田が手を置く。
「まあ、思春期の俺らにそういうわけの分からないことが起きるのかもしれない。よし、今日は放課後に俺の家に寄れ。秘蔵のコレクションをみんなで見ようじゃないか」
「それは素晴らしい。松田君、ぜひともイッセー君を連れて行くべきだよ」
「もちろんだよ、元浜君。俺ら欲望で動く男子高校生だぜ? エロい事しないと産んでくれた両親に失礼というものだ」
グフフと下品な笑い声を上げる二人。
変態だ。どっからどう見ても変態すぎる。そしてその中に俺も入っているが・・・。
「悪い。今日は遠慮するわ」
「「何・・だと!?」」
気分が乗らないまま見ても、空しいだけなので断ると、二人は信じられないものを見たような目で見てきた。
「あの性欲の権化である一誠が断っただと?」
「おかしいぞ一誠・・・純粋な変態エロであるお前は何処へ行ってしまったんだ?」
こいつら本当に失礼な奴だな。
「今日は乗気じゃないんだ」
そう言い空を何気なく見る。
・・・ホンッッと、良い天気だな。
暫くボケっとしていると、足音がしたので振り返ると神咲棟夜がいた。
成績優秀、スポーツ万能・・・オマケにイケメンだ。
当然女子から人気が高くて、一度殺ろうってことになって逆にボッコボコにされて適わないと痛く思い知った。
でも以外に話を聞いてくれたりしてくれるからそこまで憎めん奴だ・・・・イケメンだけど。
「
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