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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Eipic32プライソン戦役終結〜The Truth〜
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・それでもいいよ。アギトお姉ちゃんが帰って来てくれるなら。ね? ルシル♪』
「ああ、だな。ありがとう、シャマル。それじゃ行くよ」
「気を付けて」
ルシル君と手を振り合って、私たちは一旦お別れ。私は私の仕事をきっちりやらないと。
・―・―・―・―・
ミッドチルダ極北部に広がるノーサンヴァラント海。ベルカ自治領の領海内に位置するオークニー諸島・ナウンティス島は、その一面が起伏の少ない森林地区だ。周囲は上陸困難な断崖絶壁で、島内に上陸するには空からの降下か、内面へ続く細い海路から進入するしかない。
「まったく。プライソンの奴め。よもやミッドチルダを道連れに自害するのが真の目的だったとは・・・」
外側は自然豊かだが、その内側はガッツリ機械に侵された鋼鉄の施設。その通路に今、1人の老人が歩いていた。顔はしわを刻んでいるが、しかし首から下は筋肉質で、身長は2m近くはあるだろう。髪型は毛が1本と残っていない禿頭。日焼けしているのか肌は全身褐色。プライソンが生前、依頼主、ハゲジジイ、と称していた人物だった。
『閣下。博士のおかげで、ガンマをネレイデスと接続できました』
老人の側面に展開されたモニターに映る白衣姿の女性がそう報告した。ガンマ。転移スキルを有する何者かに拉致された特別製サイボーグ・“スキュラ”の1体だ。
『元はゼータというスキュラが海洋艦隊の管制機として接続される予定でしたので、同じスキュラとはいえ接続できるか不安でしたが・・・』
女性の背後に在るポッド内には、機械のゴーグルを装着された素っ裸のガンマが水溶液の中に浮かんでいた。背中や首筋からはケーブルが伸び、兵器の管制機としての姿となっていた。
「そうか。では各艦の調整に移れ。プライソンの目的の事を考えれば、艦隊は未完成で在る可能性がある。建造・改修が必要であれば、彼女の手を借りるのだ」
『了解しました』
通信が切れると同時にモニターも消えたことで再び静まり返る通路。老人は再び歩き出し、そしてスライドドアの前に到着する。老人が近付くとドアは左右にスライドし、ドアの奥の部屋へと彼を招き入れた。
「では、ここから始めるとしよう。このグレゴール・ベッケンバウワーが、テウタ様の代わり――キュンナと共にベルカを、レーヴェンベルトを再誕させる」
老人――グレゴールは部屋の中央に設けられた玉座の前で片膝を付き、そう高らかに宣言した。
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