150部分:第十三話 曹操、袁紹と官渡で会うのことその十二
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第十三話 曹操、袁紹と官渡で会うのことその十二
「あそこは森や平原があるだけで」
「何もないのだ?」
「そうだ。一度行ったがな」
こう張飛にも答える。
「民家もないしな。戦場には向いているだろうが」
「そんな所に行っても何もないんじゃないのか?」
馬超がここで言う。
「じゃあそこから別の場所に行くか」
「そうですね。ここから何処に行きます?」
ナコルルはそこからの行く先を尋ねた。
「北ですか?それとも南ですか?」
「南がいいのではないのか?」
今言ったのは趙雲であった。
「北はもう行っているしな」
「そうだな。北に行けば袁紹殿の領地だが」
「ああ、あの変わり者の」
「領土は上手く治めているけれどっていう?」
キングと舞がそれを話す。
「鰻掴みをさせられそうだったらしいけれど」
「胸でって。あんまりじゃないの?」
「だから仕官止めたんだよ」
「とても無理なのだ」
馬超と張飛がここで言う。
「そんなのできる筈ないだろ?」
「鈴々でも駄目なのだ」
「しかも吊り下げたバナナ取れとかファッションコンテストって」
香澄はこのことに首を捻っていた。
「それをテストでしたんですか」
「何か武将での側近ナンバーワンを決めるつもりだったらしいのだ」
「今のところそっちの二枚看板の顔良、文醜とやったんだけれどな」
「あの曹操さんのところで言うと四天王に匹敵する人達ですよね」
孔明は二人の名前を聞いたところでこう述べた。
「あの人達ですよね」
「知ってるのだ?」
「あの二人のこと」
「はい、お話は聞いています」
この辺りは流石に孔明だった。
「袁紹さんのところには他にも武力に秀でた人がいますが」
「その中でも随一か」
「忠誠心も入れたら一番だと思います」
こう関羽にも話すのだった。
「文醜さんはかなり賭け事がお好きだそうですが」
「そういえばそんな感じなのだ」
「だよな。あまり考えてなさそうだしな」
「元々は馬賊出身ですけれど袁紹さんが河北に入られた時に登用されたそうです」
「へえ、あの二人馬賊出身だったのか」
馬超はその話を聞いて少し意外そうな顔になった。
「そういう風には見えなかったがな」
「しかし意外だな」
趙雲はここでこう述べた。
「名門出身の袁紹殿がそうした馬賊出身の人材を側近に置くとはな」
「いや、それも当然だろう」
「そうよね」
キングと舞はそれは当然と言うのだった。
「袁紹殿とやらは妾の子なのだろう?」
「この時代じゃそれってまずいだろうし」
「そうですよね。あまり出世できない立場ですし」
香澄もそれを言う。
「だったらそうした人材でも」
「登用して当然か」
趙雲も三人の話を聞いてあらためて頷いた。
「それも
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