生存のエスケープ
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ながら飛び出てきて、先程まで私がいた場所を超重量による地響きを立てながら押しつぶした。
「いやぁー!! へぶっ!?」
その衝撃の煽りを受けて、物体と比べたら豆粒にも等しい私の身体はボールのように転がっていき、飛び散ってきた砂に全身が埋もれた。口の中とか平衡感覚とかがもう散々な状態だが、あの瞬間に走っていなかったら確実に私は2次元の仲間入りを果たしていただろう。しかし一難去ってまた一難、状況はまだ予断を許さない。
『ん? 何か踏み潰したか? ま、下等生物の一匹や二匹ここで死んでようが、全て殺してしまえば結果は同じだ。……さあ行け! 新生されしわが最強なる鉄の軍団! あの腐った害虫だらけの街を蹂躙してしまえ!』
緑色の機械竜らしき巨大物体から聞こえた機械音声が進軍の指示を出した次の瞬間、機械竜の口から極太の殺人光線が発射され、街に着弾、大爆発を起こす。また、機械竜の胴体から数えるのも馬鹿らしい数の大砲と空中機雷、ビット兵器や小型ロボットなどが発射されていった。私の存在に気付かなかったそれらは一斉にクラナガンの方へ飛翔、このまま街が更なる砲火に包まれるかと思ったその時、街の方からIRVINGを始めとした兵器と、少し遅れて無数の魔導師が現れ、機銃や魔法などでそれらを撃ち落としていった。
『ずいぶん対応が早いですね。即座に防衛戦線を張れた辺り、この機械竜が現れることを事前に予測していたのでしょうか?』
「どうだろ? この襲撃が今回だけじゃなくて、以前にも何度かあったとしたら、管理局とアウターヘブン社は常に警戒態勢になってる可能性がある」
『つまりこの襲撃は日常茶飯事かもしれないと? 私のいた時代では戦争なんて日常的に見られましたが、この時代も結構大概ですねぇ』
「流石に日常茶飯事ってほどではないだろうけど、頻度はそこそこありそうだ。それよりどうしよう? 私の身体を覆っている砂が吹き飛べば機械竜に私の存在がバレるし、見つかる前に逃げようにもどこに避難すれば……」
管理局に保護を頼むのは、ニダヴェリールを滅ぼされたこともあって、どうしても抵抗が生まれてしまう。出来ることならアウターヘブン社の関係者を見つけて、その人に保護を頼みたい。そうすればディアーチェ達とも連絡が取れるし、この世界から出ることも容易くなるはずだから、後の事も考えてそっちの方が色々都合が良い。
「人がやっと帰れると思った時に狙ったように襲ってきて……いい加減うっとしいわ、ニーズホッグ! エアッドスター!!」
本丸を倒そうとここまで飛行魔法で飛んできたらしい聞き覚えのある声が何かの魔法の名称を叫んだ直後、大量の白い魔力弾が雨のように降り注いできた。機械竜はその攻撃に対して口から殺人光線を放ち、衝突の余波で周囲に風が吹き荒れる。そ
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