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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第559話】
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「ん。 じゃあお邪魔するね?」


 そう言い、部屋へと入る未来。

 俺はドアを閉じると未来に飲み物を用意し、それを手渡した。


「ありがとう、ヒルト」

「いや、構わないさ」


 一口それを飲む未来、一息入れた未来は真っ直ぐ俺を見つめた。


「実はね、織斑君にヒルトに勝つ戦法は無いのかって言われたんだ」

「え?」


 思わず聞き返した俺だが、未来は気にせず話を進めた。


「それでね、あんまりそういった戦い方を教えるのも、織斑君自身の為にはならないって思ったんだ。 勿論教わる姿勢は大事だけどね? けど――あんまりしつこく言ってくるから。『じゃあ思い切って突撃しながら雪片投げてみたら? 意外性はあるから一矢報いる事出来るかも』って言ったんだよね……」


 眉根を下げて困ったように告げた未来、視線が僅かに俺から逸れてしまった。


「そうなんだな。 ……何にしても、俺自身に慢心があったから対応が悪くなったんだよな」

「そ、そぅかな? 私が織斑君にそんな戦法教えたのが悪いと思うんだけど……」


 何だか会話が延々とループしそうな気がするので話題を変えた。


「そういや話は変わるけどさ、未来。 天照、第二形態移行してからどんな感じだ?」

「え? ……ん、調子は凄くいいよ? 単一仕様の発現はまだだけど、前以上に私に応えてくれてる感じだよ」

「成る程。 他には何か変わった点はある?」

「ん〜……性能面以外では特に無いかな? ちょっとエネルギー効率が悪くなったけど、そこは手入れとかで補えるから」


 コアとの対話をしたわけではない様だ――第二形態移行すれば誰もが聞こえるのかとも思ったのだが、違うのかもしれない。


「……ね、ねぇヒルト?」

「え?」


 考え事をしていると未来が控え目に聞いてくる、頬に赤みが差してるのが目に見えた。


「そ、その……ね? ……こ、この間の……事……」

「え? ……この間って、アレか……?」

「ぅ、ぅん……」


 ボンッと茹で蛸になるぐらい赤面した未来、俺も思い出すと全身の熱が急に上がった気がした。


「こ、恋人同士じゃない状態でするのも変だけど……。 ……で、でも……私は、やっぱり嬉しかったよ?」

「ぁ……あぁ」


 嬉しかった――短い言葉だが自然と俺の表情もにやけてくる。


「ひ、ヒルト……。 んと……ね。 ら、来週の運動会、もし私が勝ったら……ひ、ヒルトと一緒に出掛けたいなぁって……」

「え?」


 またエッチするとかの話ではなく、単に出掛けたいと言った未来に――。


「……優勝しなくてもさ、出掛けるのは出
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