旧校舎のディアボロス
原作開始らしい。
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クラしてきた。視界がぼやける。気づいたら俺は仰向けに倒れていた。
足音が近づいてくる。
「ゴメンね。あなたが私たちにとって危険因子だったから早めに始末させてもらったわ。恨むなら、その身に神器を宿した神を恨んでちょうだいね」
・・・セイ、何だって? 聞いたことのない言葉だ。
「じゃあね一誠君。デート楽しかったよ」
冷たい声音と違い、デートしてた時と同じ可愛い声だ。
それを最後に彼女が消えた行くのが分った。
血が出ていくのを感じながら俺は仰向けから動けなかった。
マジか? 高校二年で死ぬのかよ? まだ人生の半分すら生きてねぇのに。
こんなわけが分らない公園で彼女に殺されてオサラバなんてマジで笑えねぇ!
親父やお袋に・・・まだろくな親孝行してねぇのに。
自室の各所に隠したエロ本が死後に見つかるなんぞシャレですまねぇな・・・。
手を動かし傷口を触り顔の前まで持ってくる。
紅い・・・俺の血。真っ赤な血。
その時、俺は思い出した。
紅い髪をしたあの美人。学校で見かける紅い髪が俺の目の裏に鮮烈に浮かび上がった。
どうで死ぬなら、あんな美少女の腕の中で死にたいな・・・でも、どうせなら夕麻ちゃんのおっぱい揉んで死にたかったぜ。
ははっ、死ぬまでエロ妄想が止まることはなかったな。
視界もボケてきたし、俺もラストってことか。
生まれ変わるなら、俺は・・・。
「あなたね、私を呼んだのは」
突然、俺の視界に誰かが移りこんで、声をかけてきた。
目がボヤけてるせいか、もう誰かわからない。
「死にそうね。傷は・・・へぇ。面白そうなことになってるじゃない。そう、あなたがねぇ・・・。本当、面白いわ」
クスクスと含み笑いが聞こえる。マジで誰だ?
俺が死にそうなことがそんなに面白いのか?
「どうせ死ぬなら私が拾ってあげるわ。あなたの命、私のためにいきなさい」
意識が途絶える寸前に、紅い髪が移りこんだ。
棟夜side
「ん?」
バイト帰り。俺は何か忘れているような気がして一度立ち止まる。
「はて? 何か忘れているような気がしてならない。何だったっけな?」
う〜ん。いくら頭を捻ろうとも思い出せなかった。
・・・きっと気のせいだろう。うんそうだ、気のせいにに違いない。
「さてと、明日の学校に備えて早く休みますか!」
頭を切り替えさっさと帰ろう。
「でも何だったかな〜。何か重要なことを忘れているような気がしてならない」
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