壊された日常と隠された想い
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なぁに?」
湊が家を出てから、旅掛は美鈴に話しかけた。
「あの子はいつから"僕"から"俺"に変わっていたんだろうな……。」
「……多分、一年前の事件よ……。」
2人は、先ほどまでいた息子の場所を見ながら話した。
「美琴ちゃんを説得させる理由を決めないといけないわね……」
旅掛はポケットから1枚の紙を取り出し、美鈴に渡した。
「湊くんからだ。」
「え……これって!?」
「彼は私達を守るために、自分を汚したよ……。」
その紙にはこう書いてあった。
─父さん、母さんへ。
美琴には俺が無断で家を出たということにしておいて下さい。
もし、居場所などを聞かれても分からないと伝えてください。
兄は妹の美琴から離れたと。
湊─
「そんな……みなくんばかり辛い想いを……。」
旅掛と美鈴は階段を見ながら。
「「息子を否定しないであげて(くれ)、美琴。」」
娘には聞こえない声を2人は呟いた。
「お兄ちゃん……?」
朝起きた美琴は、隣の部屋に兄がいなくなっている事に気付き両親に聞いた。
だが両親も分からないと言った。
その日、兄が……湊が自分の隣から消えた。
「…………… 。」
美琴は一つの決意をした。
兄を探す。
そして兄の傍にいられるように強くなる、level5になってみせると。
あれから2年後、努力し続けた美琴は中学生になる前にlevel5へとなった。
level5第3位『超電磁砲』常盤台学園が誇るエース、電撃姫の御坂美琴と呼ばれていた。
「level5第8位、物質破壊……。」
鉄橋で常盤台の制服を着る一人の少女がそう呟いた。
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