壊された日常と隠された想い
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あの日も今までと変わりない日常を送っていた。
「んー、今日の夕飯はっと……。」
「私ハンバーグ食べたいー。」
「ハンバーグ?母さんに聞いてみよっか。」
「うん!」
俺と美琴は夕飯の食材を買いに来ていた。
今日は珍しく母さんが早く帰ってくるのだ、と言うことで久しぶりに俺達がご飯を作ろう!という流れになり今に至った。
「もしもし……母さん?」
『はぁーい、どしたの?』
「今日の夕飯、ハンバーグでもいい?」
『いいわよ〜。』
と言うことでハンバーグに決定。
玉ねぎと挽肉、あとはソースを作るためにーと各コーナーを歩く。
美琴は俺の隣を歩きながら、食材を選んでいく。
──美琴も流石女の子だな……。
食材の選び方が母さんにそっくりだった。
「これかなー、いやこっち?うーん……。」
一つの食材を籠に入れるのに数分かかる義理妹。
──美琴さん、もう少し早く出来ないですかね…
俺はそんな光景を見ながら苦笑していた。
そうしてやっと籠に食材が全て入った時には、メニューはだいたい決まっていた。
メインは勿論ハンバーグ。
他には、サラダとスープ、美琴の大好きな紅茶とデザートでなった。
「〜♪」
「ご機嫌だね。」
「だって、お兄ちゃんと久しぶりに料理出来るんだよ?」
確かに久しぶりだ。
2人で1食作るのはあまり無かったな……と俺は考えながら「そうだね。」と返しながら歩いていた。
その時だった。
何か、後ろから背中に突き刺さるような冷たい視線が………。
「っ!?」
「お兄……」
俺はすぐ美琴を自分に抱き寄せて、後ろから突き刺さる冷たい視線を外す。
「誰だ!」
俺は美琴を自分の体で隠しながら、後ろに怒鳴った。
「久しぶりだな、湊。」
「な………!?」
俺はいっそう美琴を抱き寄せ、男の視界に入らないように隠す。
美琴は訳が分からないのか俺の顔を見て『?』としていた。
「さぁ、一年前の続きだ。」
「っ!?」
俺は美琴を連れて走り出した。
──なんで、なんでまた…!
俺は能力を使って倒そうと考えたが美琴を連れている今、そんな事をしてしまえば去年と変わらない。
「私が1人で戦いに来ると思うか?」
「まさか……、嘘だろ……?」
父親以外にもいた。
5〜6人が俺達の逃げようとしていた現れた。
「消えろ、化け物。」
──化け物……か。
せめて、美琴だけでも家に返せれば……。
俺は辺りを見回すが人は誰もいない。
「お兄ちゃん、これって……?」
「大丈夫、美琴は俺が守るから離れるなよ?」
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