暁 〜小説投稿サイト〜
IS―インフィニット・ストラトス 最強に魅せられた少女Re.
第五話 『限界』の否定
[5/6]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
「くそッ!」
一方の一夏も、現状の維持が精一杯であり、突破口が見当たらない事に悪態をついていた。白式に装備された“切り札”の事は千冬に聞かされていたが、発動する隙もない。
と、ここで楓の動きが変わる。
突然楓が後ろ向きに加速し、両者の距離が開いた。
(よく分からないけど、チャンス!)
追撃を掛けようと前に乗り出す一夏。その目の前で楓が消えた。
「!?しまっ……」
「セェェェイ!!」
再び転移で背後に回り込んだ楓。空振りを食らった一夏にその一閃を防ぐ手立てはない。しかし、追撃姿勢を取っていた事が一夏を救った。
一夏は構わず突進を強行。楓の刃が振り下ろされるより速く、白式の機動性にものを言わせて離脱する。
勿論楓もただ避けられただけでは済まさない。エネルギー刃が射出され、ウィングスラスターが片方喪失、推力バランスが崩れた白式は錐揉み状態となり、元々高度も低かった為にアリーナの底に墜落する。
楓が追撃のエネルギー刃を放つ。が、その時一夏は白式の切り札を発動させた。
右手に持った長刀【雪片弐型】の刀身が展開し、中から純白のエネルギー刃が姿を晒す。
それが何なのか、楓は知っていた。自分のたった一人の憧れの技だから。
「【零落白夜】!!うおおおお!!」
白い刃に飲み込まれた紅い三日月は掻き消えたように消滅する。エネルギー性質の物はそれが何であれ消滅させる、究極のAEW。
唯一仕様
(
ワンオフアビリティー
)
【零落白夜】。絶対の威力を秘めた白の極光が唸りを挙げる。
「なるほど……それが切り札ですか。」
「ああ、俺は最高の姉さんを持ったよ。」
「それには同感です。ですが……」
楓はそこで言葉を切り、彩葉を一振りする。緋色のエネルギーが迸り、刀身を血の色に染め上げる。ーーーー最大出力【彩葉・落葉ノ型】。連続起動可能時間は僅か30秒。その後冷却の為に一時使用不能になる、文字通りの一撃必殺だ。
その威力は先の戦闘が示した通り、並みのIS用近接ブレードや、果てはシールドすら両断し、防御の上からダメージを与える。
白と緋のエネルギーの奔流が、解放の時を待ちかねてうねり狂う。
「………あなたが私に勝てるかとは、別問題です。」
「ああ、そうだなーーーー」
「ええ、ですからーーーー」
「「この一撃で決着を着ける!!!」」
玉鋼のスラスターが点火。対する白式はクロスカウンターで迎え撃つ構え。スラスターが死んだ現状からも、零落白夜の性質からもそれがベストだ。
瞬時加速。玉鋼の速度が増し、隕石の如き運動エネルギーを秘めて突進する。そしてーーーー消える。
(楓の転移は二回とも反応が一番遅い部分、死角を衝いてきた。)
ISのハイパー
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ