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IS―インフィニット・ストラトス 最強に魅せられた少女Re.
第五話 『限界』の否定
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練をやっただろう。」

千冬の言葉に一夏はあのトラウマを思い出して顔を蒼くする。

「……どんな事があったかは想像出来るが、あれはお前に配慮したマイルド仕様だ。」

「え?」

「神宮司はアレの倍の量を20分間、無傷でこなす。」

「んなっ!?」

桁が違う。

「ここでも、その訓練の成果が出てるな。最小限の動きで攻撃を躱しつつ短時間でオルコットの射撃パターンを見切っている。瞬時加速のタイミングも直前まで気取られていない。」

再接近を許したセシリアは一つずつ反撃の手段を潰されていく。

「格好いいよな、アレ。便利そうだし。」

エネルギー刃を飛ばす彩葉を指して一夏が言う。それに答えたのは千冬ではなく、隣で聞いていた箒だった。

「いや……アレは見た目程簡単ではないぞ。」

「そうなのか?」

「斬撃の延長……と言ってしまえば単純だがISは互いに高速で動いている。その状態でセンサーリンクも無しに感覚だけで遠距離攻撃を当てるんだ。簡単な訳があるか。」

千冬が具体的な解説でそれを補完する。ISでさえ難しいのだ。より小さいビットに当てるのは至難と言っていいだろう。

「オルコットも只では終わらないな、残り少ない攻撃手段を囮として使う思い切りの良さは流石候補生といったところか。」

あの状況では普通温存に思考が向かうものだ。それを振り切って一つ残ったビットを囮に距離を稼いだ。その結果セシリアは決定的なチャンスを得る事となる。

「あのミサイルビットがまともに決まれば勝敗はまだ分からなかっただろうな。」

「決まればって……え?あれ、食らって無いのか?」

「ここで最初に話した【量子転送システム】が出てくる。」

ここで千冬はモニターを切り換える。映し出されたのは何処かの実験室の様な部屋。何かの機械に繋がれた二つのガラスケース。片側にはネズミが入れられている。

そのネズミが一瞬蒼く光ったかと思えば次の瞬間、空だったもう一つのケースの中にいた。

「……瞬間移動?」

「それに近い。ISの量子変換技術を応用し、機体をパイロットごと一度量子化し、離れた地点で再構築する……それが神宮司のISに搭載された試作兵装【玉響(たまゆら)】だ。」

「え……それってもう最強なんじゃ……」

「そうでもない。……まあ、対策は自分で考えろ。そろそろ時間だ。」

肝心な所は教えない千冬。弟贔屓ばかりする訳にもいかないのだ。

「っと、いけね。……ハァ…。」

「……どうした?」

「いや、あんな天才と戦わなきゃいけないのかって思ってさ……」

弱気を見せる一夏。彼は実質これが初の戦闘なのだ、無理も無いだろう。

「一夏!始まる前からそんな弱気でどうする!例え天才だ
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