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ロザリオとバンパイア〜Another story〜
第63話 二妻多夫? 三妻多夫?
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分も入れるのか?


『新聞部の皆なら大丈夫……』
「っ!!」


 ゆかりは、カイトの言葉が頭に過り、再び涙が出そうになるのを必死に堪えていた。


 そんなゆかりを見て、カイトは『泣いたって良いんだ』とゆかりに言ってあげたいと思っていたが。まず とりあえずは目の前の件を処理するのが先だ。

 何より……カイトは許せない。
 

 友達を傷つけるヤツは、なにがあっても――!


「……色々と話はしたいが、まずはこのクズどもを片付ける。それが先だ」


 カイトは、そう言い睨み付けた。
 その言葉と目に激昂する委員長。

「クズだとぉ!! クズはお前らだァ!! 何度もコケにしやがッ・・・ッッ!!」

 怒りのままに迫ろうとしたのだが、出来ない。言葉も言えなかった。

 何故なら、カイトは 一瞬の内に距離を詰めて、懐に入っていたのだ。
 それだけじゃない。大口開けている顔面を掴みつつ持ち上げた。

「ぐっ!! がぁ!!」
「……どうした? オレの事を、ミンチにすんだろう? ほら、その自慢のデカい口でやってみろよ」

 カイトは、そう言い 至近距離で睨みつけていた。


 委員長はたじろぎながらも必死に抗おうとした、その口を開けようとしたのだが、全く動かす事が出来なかった。

 ただの、ただの握力だけ。それだけで、リザードマンにとっての最大の武器とも言える牙。それを支える顎の力が働かない。全く開かないのだ。

 まるで万力で締め付けられているようだった。

「グッ ガァ!!(ば、バカな……な、なんだ? この力っ……!? あ……赤いひと、み…… こ、このちから……、まさかコイツ…… バン………イア……)がぁぁぁ……!?」

 軈て、開こうとする力は、カイトの握力に抗う事が出来ず、顔面の骨が悲鳴を上げていた。

「お前ェ!!」
「死ねェ!!」

 仲間の内の2人が飛び掛る。委員長を助けようと飛び掛かる。クズにもそれなりの関係を築けている様だったが、それでも相手が悪すぎる。

 迫ったのだが、近づけない。いや 近付けないどころの騒ぎではなかった。
 

「う………うああああああ!!」
「なんだ!? なああああっっ!!」


 突然現れたのだ。それは、まるで竜巻のような風に吹き飛ばされ上空高くに舞い上がった。


「「ぎゃあああ!」」


 そして、地面に叩きつけられた。
 如何に妖とはいえ、高い所から落とされたら、叩きつけられたらただでは済まないだろう。完全に気を失い、重なる様に倒れて動かなかった。



「……貴様らは二度目だ。オレの友達(・・)に手を出そうとしたのはな。 一度……。多少のいざこざなら、目は瞑ってやる。……よほ
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