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ロザリオとバンパイア〜Another story〜
第63話 二妻多夫? 三妻多夫?
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、つくねがまだ納得できない様子だ。

「だからもうゆかりちゃんの事は放っときなって!!」

 特に納得が出来ていないのは、カイトやモカがゆかりを庇う事にだった。

「で、でも…………」

 モカは必死につくねを説得しようとする。

「つくね。確かに相手はオレ達と同じ同学年だ。でも、まだ11歳なんだぞ? それに魔女って言うのは「だーかーらー!!」っ……」

 最後まで言う前に、つくねが割り込んで話を遮る。

「幾ら11歳だったとしても、ダメな事はダメだって、しっかりと教えないといけないじゃないか!  こっちは本当に痛い目に合わされてるんだよ!  カイトも! モカさんも! なんでゆかりちゃんの肩ばっかり持つんだよ!」

 つくねが2人に訴え続ける。その声は怒気で満ちていてそれを聞いたモカも我慢が出来なかった様だ。

「そんなんじゃないよっ!! つくねこそ何でわかってあげないの? ゆかりちゃんのこと! かわいそうじゃない!!」

 ついに大きな声をあげ、モカは飛び出していった。

「あ……っ、モカさん!! もう、何で!? 俺が悪いって言うの?? 怪我までさせられたのはオレの方なのに!?」

 つくね自身は正論を言い続けていたつもりだった。間違いなく自分の方が正しいと。悪戯が度を過ぎて、怪我もしたし、くるむにも迷惑をかけてしまった。そして、自分自身はゆかりに対して何もしていなかったから。

「つくねっ! とりあえず、一回落ち着け! そんでもって、オレの話を最後まで聞け!」

 戸惑いを見せるつくねに、少し怒気を込めていうのはカイトだ。

「え………?」

 つくねは、カイトのほうを向きなおした。
 漸くカイトの言う言葉に耳を傾ける余裕が出来た様だ。

「いいか、ゆかりちゃんは。……魔女って言う種族は、オレ達が生まれる遥か昔から差別の対象になっている種族なんだ。 人間側からも 妖からも。全てに疎まれているとも言える。……つまり、嫌われている種族が魔女だ」

 カイト自身の声も次第に低くなっていく。
 話していて気分が良いとは言えない内容だったから。

「え……っ 魔女が、嫌われてる?」

 つくねはカイトが何を言っているのか暫く理解出来なかった様だった。
 それに気づいたくるむが説明に入る。

「あれ? つくね知らないの? ほら『魔女』って、『妖怪』なのか『人間』なのか、どっちかよくわからない存在でしょ? だから、大昔は『境界の者』……つまり、妖と人を結ぶって考えられていて今じゃ半端者! っとか言われてて差別される種族なんだよ。おまけに妖だけじゃなくって、人間達にも嫌われてて、人間の世界じゃ、昔は魔女狩りとか魔女裁判! っとかあってさ」

 くるむの説明は全て正しい。魔女狩り
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