暁 〜小説投稿サイト〜
魔弾の王と戦姫〜獅子と黒竜の輪廻曲〜
外伝
外伝『魔弾と聖剣〜竜具を介して心に問う』―終章
[11/16]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話

天空と大地を文字通り短絡(ショート)させ、大いなる雷帝の神柱を打ち鳴らした!※8





◇◇◇◇◇





時空崩壊(ヴォルドーラ)!!」

竜技展開と同時に、異常事態にさらされる!
体が……重い!!
一瞬でも気を抜けば、自分の体が平焼(ドラニキ)のように潰されるのではないかと思うくらいだ!※6

(しかし……よくヴィッサリオンは知っていたものだな!)

間もなく、熱も雷も光さえ逃がさない《小型の天体−ブラックホール》が放たれる!
エザンディス。空間湾曲による。終焉から開闢の『虚空』を一気にかけることにより、『時空』がゆがめられ、最終的には『重力崩壊』を引き起こす。あらゆる力学を崩壊へ導く『竜技』なら、数多の『妖魔』を『封印』することができるはずだ。
『封妖の裂空』−−時空も虚空も、妖魔の存在を平行世界より封印する『裂空』が、その真価を発揮した!
自然原理(スピリチュアル)を超える宇宙摂理(プロヴィデンス)。それこそが『最終決戦竜技』となる。
戦姫を選んだ『偶然』と、勇者を求めた『摂理』の相対−− 
この瞬間、戦姫は黒竜の『神意』がどこにあるかを知るだろう――





『同刻・黒船母艦・中央階層・機関部』





「……これが……黒船……『黒獅子帝(ジレザリアス)』……」

一方、戦姫たちが悪魔たちと対峙している中、ヴィッサリオンは『壁面』を一点に見つめていた。
黒船の速度規制の本一番、直接動力室へ赴き、黒船の心臓を制そうと鉄板の通路を突き進む。その途中、偶然にも見かけたのだ。
壁面に収められた『箱船』は設計工作なのだろうか?ただそれは『模型(ディオラマ)』のように見える。黒獅子帝(ジレザリアス)とは、おそらくこの船の名前だろう。
人間の手で作られたものとは思えない精工の作り。
船腹の側面には、いくつもの穴が開いている。そこからは、先ほど虚影の幻姫が『竜の蹄』で踏み散らかした同系型アームストロング砲がある。それは決して祝砲でもなく、合図のための空砲でもない。
純然たる砲撃……『│大気ごと焼き払え《レイ・マグナス》』ただその為に作り出された『首長竜の咆哮弾』だ。ただ、連中にとっては、『花火』感覚でしかないものかもしれないが――
黒船の黒は、防水や腐敗防止のために塗られる『塗料』であり、黙々と『煙』を吐いて海面を進む艦影は、それまでジスタートへ訪れていたアスヴァールの帆船とは違うものであり、その黒船はジスタートを驚愕させた。
船躰を覆う鋼鉄の防御力。搭載された無数の大砲の火力。迎撃能力を追随する蜂巣砲。
船頭には、獅子を模した巨大な頭部がある。しかし、魔物を追跡してこの船に乗り込んだ時、このような頭部はなかったはずだ。

「一体なんなんだよこの船は?…
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ