暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第三十二話 暴言
[10/11]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
か声を出さずにいた。
「それに打ち勝つ為に選んだのは、当時はまだ安全性が危うかったカードリッジシステムの使用」
シグナムの言葉に、アスカは思い当たる節があった。
(カードリッジシステムが主流になり始めたのが10年くらい前だってオヤジが言ってたな…計算は合う、か)
「身体への負担を無視して、自身の限界値を越えた出力を無理矢理引き出すフルドライブ。エクシードモード」
映像に過激さが増す。
限界値を超えたなのはの魔法が”闇の書”本体に攻撃を仕掛けたシーン。
アスカはティアナに目を向けた。
ティアナは信じられないと目を見開いてモニターを見ている。
「……」
アスカは何も言わず、再びモニターに目を向ける。
「誰かを救う為、自分の思いを通す為の無茶を、なのはは続けた。だが、そんな無茶を繰り返して身体に負担が生じない筈もなかった」
シグナムの声に苦しみの音が混ざる。
「事故が起きたのは、入局2年目の冬」
シャマルがモニターの映像を切り替えた。雪が降っている映像が映る。
「異世界での捜査任務の帰り、ヴィータちゃんや部隊の仲間達と一緒に出かけた場所、不意に現れた未確認体」
「「「「「!!!!!」」」」」
画像が切り替わり、フォワードメンバーは絶句した。
そこには、血塗れで横たわるなのはが映っていたのだ。
「いつものなのはちゃんなら、きっと何の問題も無く味方を守って落とせる筈だった相手」
ヴィータがなのはを抱きかかえ、必死に声を掛けている映像が流れる。
「……いつもの状態、ではなかったんですね」
アスカが言うと、シャマルは頷いた。
「溜まっていた疲労。続けていた無茶が…なのはちゃんの動きを、ほんの少しだけ鈍らせちゃった」
そこで黙り込むシャマル。何か、悩んでいるように俯く。
「シャマル」
シグナムがシャマルを促した。見せてやれ、と小さく囁く。
「その結果が……これ…」
次に映し出されたのは、病院のベッドでいくつものチューブを身体に刺し、横たわっている包帯姿のなのはだった。
あまりのショックに、フォワードはただモニターを見る事しかできなかった。
無意識のうちに、エリオとキャロがアスカを掴んでくる。
アスカは二人を抱き寄せて、大丈夫だ、と安心させる。
「なのはちゃん、無茶して迷惑掛けてごめんなさいって、私達の前では笑っていたけど、もう飛べなくなるかもとか、立って歩く事さえできなくなるかもって聞かされて…どんな思いだったか」
最後の方は涙声になるシャマル。
映像は、なのはが必死にリハビリを行っているシーンになっている。
思うように動かない身体を、何とか動かそうとするなのは。
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ