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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第三十二話 暴言
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も剣呑とした空気を醸し出す。右手は使えないので、左手を握る。
「バカにするな!」
ティアナが右拳をアスカの顔面に叩き込んだ!
バシッ!
鈍い音がして、ティアナの拳がアスカを捉える。
「?!」
だが、打ち抜けなかった。全力の筈の一撃を止められた事にティアナが驚く。
アスカはティアナの拳を頬で左頬で受け止めると、首の力だけで押し返した。
「どうした?近接戦の練習をしていてその程度かよ」
ティアナの拳を食らっても、グラリともしないアスカが挑発するように言う。
「上等よ!」
再びアスカに殴りかかろうとした瞬間……
「いい加減にしなさい!」
空間を切り裂くような声が二人の動きを止めた。
全員が声のした方を向く。
そこには、シャーリーがいた。
ふだん、温厚で冗談を言い、気さくなシャーリーが出した、悲しみのこもった怒鳴り声に、誰もが目を丸くした。
「持ち場はどうした?」
シグナムが、オペレーターを行っている筈のシャーリーを問いただす。
「メインオペレートはリイン曹長がいてくれますから」
そう説明したシャーリーは、アスカとティアナを見た。
「なんかもう、みんな不器用でみてられなくて…」
大きくため息をついて、そして…決意したようにこう言った。
「みんな、ちょっとロビーに集まって。私が説明するから。なのはさんの事と、なのはさんの……教導の意味」
ロビーに集められたのは、フォワードメンバーにシグナム、シャマルだった。
シャーリーを囲むように座っている。
アスカとティアナは、氷嚢を頬に当てていた。
「昔ね」
シャーリーがパネルを操作しながら話し出した。
「一人の女の子がいたの。その子は本当に普通の女の子で、魔法なんて知りもしなかったし、戦いなんてするような子じゃなかった」
そう言って、シャーリーはみんなの前にパネルを映し出す。
そこに映っていたのは…
「高町…隊長?」
アスカが見た物は、子供の頃のなのはだった。
「友達と一緒の学校へ行って、家族と一緒に幸せに暮らして、そういう一生をおくる筈の子だった」
映像には、なのはの子供の頃が流れている。
シャーリーの言う通り、そこには普通に暮らす女の子がいるだけだった。
「だけど、事件が起こったの」
モニターに一匹のフェレットとなのはが映される。
「魔法学校に通っていた訳でもなければ、特別なスキルがあった訳でもない」
幼いなのはが魔法を使うシーンが次々と現れる。
「こんな子供が、こんなに魔法を使えるものなのか?」
アスカは映像のなのはに圧倒された。
映像で見る限り、術式も
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