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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第三十二話 暴言
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じゃないし、スバルやエリオみたいな才能も、キャロみたいなレアスキルも、アスカみたいな柔軟な発想もない!」

ティアナの言葉がアスカに重くのしかかる。

才能、レアスキル、発想。ティアナの嫉妬心が形として出てきたしまった。

「……やめろよ……そんな事……言うなよ……」

ティアナの言葉に、アスカが呟く。その顔は苦渋に満ちていた。

「少しくらい無茶したって、死ぬ気でやらなきゃ強くなれないじゃないですか!」

ティアナがなのはに詰め寄る。

「このバカが……」

状況を納めるべくシグナムがティアナに掴みかかろうとした時、それよりも速くアスカがティアナの肩を掴んだ。

そして強引に自分の方に向けさせ……

バシィッ!!

激しい音がしてティアナが倒れた。

「いい加減にしろ!」

怒声。

ティアナに平手打ちをしたアスカが怒鳴った。

その場が騒然となる。

「ティアナ!」

なのはは目の前で倒れたティアナに駆け寄ろうとするが、アスカがその前に立ち塞がる。

「敵がいるんです。行ってください、隊長」

「何を言ってるの、アスカ君!そこをどいて!」

取り乱すなのは。だが、アスカは両手を広げてなのはを通さない。

「今は出撃する時です、隊長。行ってください!」

「そこをどきなさい!」

目の前で行われたアスカの暴力に、冷静さを失ったなのはが叫ぶ。

上司であるなのはの声に、アスカは一瞬目を伏せた。

よく見ると、手の先が小さく震えている。

だが、すぐに顔を上げてなのはの目を真っ直ぐに見る。

そして、あり得ない事を言い放った。

「今、この瞬間、出撃しないのならオレはあなたを軽蔑する!」

その場が凍り付いた。

「な……!」

アスカの強い言葉に怯むなのは。

アスカは目を逸らさずになのはを見ている。

射抜くような強い意志を持った目に、なのはは動けなくなった。

その時、なのはの上体がグラリと揺らめいた。

「ほら行くぞ、なのは」

ヴィータがなのはの手を取ってヘリに向かって歩き出したのだ。

「ちょ、ちょっとヴィータちゃん!」

抵抗したが、見かけより遙かに力のあるヴィータは、グイグイとなのはをヘリに押し込めた。

フェイトが慌ててその後を追う。

「ティアナ!思い詰めちゃっているみたいだけど、戻ってきたらゆっくり話そう!」

なのははそう言い残し、ヘリは離陸した。

それまで唖然として事の成り行きを見ていたエリオとキャロに、フェイトから念話がきた。

『エリオ、キャロ。ごめん、そっちのフォローお願い』

『は、はい!』『頑張ります!』

それとは別に、ヴィータからアスカに念話
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