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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第三十二話 暴言
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て医務室を出て行こうとするティアナに、そう声をかけるシャマル。

そして、思い出したようにこう続けた。

「あ、あと、アスカ君から伝言があるの」

ピクン

アスカの名前が出て、ティアナは僅かに身体を強ばらせた。

シャマルはそれに気づいた様子はない。

「今日はいいから、明日ちゃんと話をしよう、だって。何があったかは聞かないけど、アスカ君もティアナの事を心配しているのよ?それは、分かってあげてね?」

「……はい、失礼します」

シャマルの言葉を背に、ティアナは医務室から出ていった。

「………医務官って言ったって、人の心を救える訳じゃないのよね」

シャマルは、ティアナの心の傷を癒せない事に、虚しさを感じていた。





空間シミュレーターの前で、なのははフォワードメンバーの戦闘データをまとめていた。

その表情は決して明るくない。昼間のティアナの事が引っかかっているのだろう。

(アスカ君には話し合うって言ったけど、ティアナが聞いてくれるかな?)

浮かない顔でパネルを見つめるなのは。

「なのはー」

なのはは名前を呼ばれて、そちらの方を向く。金髪の幼なじみが歩いてきていた。

「フェイトちゃん」

「もう遅いよ。そろそろ終わりにしないとダメだよ」

「うん。これでお終いだから」

残っていたデータをまとめ上げて、なのははシミュレーターのシステムを落とした。

その後、二人は並んで隊舎へと歩き始める。

「さっき、ティアナが目を覚ましてね。スバルと一緒にオフィスへ謝りにきてたよ」

「そう……」

その事を伝えにわざわざ来てくれたフェイトの優しさを、なのはは感じる。

「なのはは訓練場だから、明日、朝一で話したらって伝えちゃったんだけど」

「うん、ありがとう」

感謝を口にしつつも、なのはは少し俯き加減になる。

「でも、ごめんね。監督不行き届きで。フェイトちゃんを危険な目に遭わせちゃったし、アスカ君にも怪我をさせちゃったし……エリオとキャロにも嫌な思いさせちゃった」

「ううん、私は全然。アスカも大丈夫って言ってくれてるし、エリオとキャロも分かってくれてるから」

落ち込むなのはを、フェイトが気遣う。

「ティアナとスバル、どんな感じだった?」

昼間の模擬戦でティアナが叫んだ事、スバルが怒りの眼差しを向けていた事を気に掛けるなのは。

「ティアナは、まだちょっとご機嫌斜めだったかな?スバルは何か思うところがあるみたいだったけど」

「……」

フェイトの言葉を聞き、なのはは落ち込んだ表情を見せる。

「まあ、明日の朝ちゃんと話すよ。フォワードのみんなと」

「うん」

フェイトは優しく
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