趣味レート事件
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部分があるのかもしれないわね。」
「しかしまぁ、よくあんな狭いところに入っていけるもんだ。」
と、一同がワイワイ騒いでいた時だ。不意にガ〇ダムが「ぐらり!」と揺れ動いたのが一同の視界の隅に移った。
「おい、どうしたんだ!?」
ミッターマイヤーが叫ぶ。それに応えてきたのは、胴体部の中から聞こえてきたくぐもった喚き声とそれに倍する狼狽の声であった。それに比例してますますガ〇ダムは揺れ動く。まるで地震にあったようだ。
「なんて言ってるの?」
ティアナの言葉に一同が耳を澄ますと、
『・・・わるな!!』
『そっち・・・ない!!』
『出口・・・・っちだ!?』
『義手・・・せい・・・・危な・・・・!!』
などという切れ切れの声が飛んできた。
「おい、まさか・・・。」
ロイエンタールが眉を顰めるのと、ガ〇ダムが突然重心を失ってグラリと倒れ掛かるのが同時だった。
「危ない!!」
「こっちに倒れてくる!!」
「逃げろ逃げろ逃げろ!!」
「きゃあっ!!!」
「うあぁっ!!」
「退避!!総員退避!!」
等と喚きながら逃げ惑う提督たちの頭上に巨体が降ってきた。4秒後、帝都オーディンの住民の耳に――。
ドカ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ン!!!!!
という大音響が飛び込んできたのは言うまでもない。人々は大混乱に陥った。テロだと思い、逃げ惑う者、どこかで爆発が起こったのだと思い、慌てて110番する者。交通事故が起こったのだと勘違いし、現場に駆け付ける野次馬、騒ぎを聞きつけて憲兵隊まで出動する騒ぎとなったのである。
駆けつけてきた憲兵隊司令のグスマン准将の眼に飛び込んできたのは、邸宅にうつぶせになってめり込んだ巨大な二足歩行ロボットの模型のなれの果てと、その前にへたり込んで呆然となっているオレンジ色の髪の将官と、それに負けず劣らず沈み込んでいる茶色の髪の将官、それを取り囲んでいる自分の上司以下十数人の将官たちであった。
グスマン准将は騒ぎの元凶がわかると、その謹厳な顔をどうしてよいかわからないというように百面相をしていたが、次の瞬間身をひるがえすと、片っ端から野次馬を追っ払った。帝国軍の中核をなす将官たちをひっとらえるわけにはいかなかったのである。しかも彼の上官がその中に入っているとあっては余計に。
*果たしてワーレンは趣味を見つけ、息子に自慢することができるのか?!(続く)
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