趣味レート事件
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んだ。
「なんだ、もう来ていたのか!さぁ入ってくれ!遠慮なんかすることはないぞ!!」
「おい、ビッテンフェルト。これは一体どうやって持ち込んだんだ?」
ミッターマイヤーが尋ねる。
「持ち込む?」
「そうだ、このようなものはトレーラーなどでは積み込めないではないか。それともヘリか何かで空輸してここまで運んだのか?」
「いや、違うぞ。俺が作ったのだ。」
『作った!?』
一同が一瞬棒立ちになる。あの巨大なガ〇ダムはビッテンフェルトが作り上げたものだったのだ。
「驚いたな!アニメやアミューズメント施設にあるものとそっくりではないか!」
ケンプが感嘆の声を上げる。その横でレンネンカンプも、
「しかもあの汚し具合はまるで戦場から帰還してきたばかりのリアリティさではないか。」
と、目を丸くしている。それを見ながらビッテンフェルトが今にもふんぞり返りそうになるほど背をそらしたかと思うと、豪快に笑った。
「どうだ!ワーレン、趣味というモノはな『この人がこんなことをやっていたのか!』と、意外に思われるほどインパクトがあり、大うけするものなのだ。」
「ううむ・・・・。」
ワーレンがすっかり気圧された様に唸っていたが、不意にガ〇ダムの真下に駆け寄って、
「いや、これは参った!これは俺も卿を見習わなくてはならないな。おい、ビッテンフェルト!俺もこのようなものが作れるのか?」
「当り前だ!猪突猛進!不退転の決意で取り組めばできないものなどない!俺の邸の裏庭には既にパーツが用意してある。卿さえよければすぐにでも取り掛かれるぞ。」
おお、とワーレンは顔をほころばせた。普段ビッテンフェルトとよく口論する彼もこの時ばかりはビッテンフェルトにすっかり感じ入っている様子である。
「頼む!ビッテンフェルト!どうか俺に卿の技術を伝授してくれないだろうか!!この通りだ!!」
「はっはっは!!そうかしこまるな!!俺と卿の仲ではないか!!そうだ、まずは手始めにこの模型の中を案内してやろう。そうすればいかにして俺がこれを作り上げたのか、卿にもわかるだろう。」
すっかり得意満面の様子のビッテンフェルト。そしてしきりに感激してビッテンフェルトの手を押し頂かんばかりのワーレンを諸提督たちは半ばあきれ気味に見つめていた。
「あの〜〜・・・・。」
「よぉし!!行くぞ!!」
フィオーナが口を出す前に、ビッテンフェルトとワーレンはさっさとガ〇ダムの足の間にある脚立を、胴体部への入り口に向けて登って行き、さっさと入ってしまった。
「駄目だこりゃ。」
ティアナが肩をすくめた。
「完全に二人の世界に入ってしまったな。」
「大丈夫なのか?」
「あれでワーレンも熱いところがあるからな。」
「いったん火がつけば消火するのに苦労する。」
「その点ビッテンフェルト提督と似ている
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