原作前です。
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安否確認のためと、助けてくれたとはいえ素性の知れない人物に警戒しながら近づく。途中で気が付いたのか振り返った瞬間、私はその場で止まってしまった。
服装は別に何ともないのだが問題は顔を隠している仮面だ。それはあまりにも異形な形をしたお面。それと手に持っている三色に彩られ剣。それが発するオーラーは間違いなく聖剣に近いものだ。だがこのような剣は見たことが無い。
「傷の手当てを頼む」
「あ、ああ」
セラフォルーを受け取る。声からして男だろう。しかもかなり若い。
男はそのままドライグとアルビオンを見る。殺気を向けられているのに恐れている感じが見当たらない。普通なら恐怖のあまり逃げ出すのだが。
ドライグが話している途中で彼はとんでもないことを言った。
「グダグダ話してないで攻撃したらどうなんだい? 暇じゃねぇんだけど」
なッ!? ドラゴンに恐れなく話し出した! 彼の言葉に殺気がさらに膨れ上がり炎が吐き出される!
『死ねぇッ!』
「避けろ! 死ぬぞ!」
私は声を張り上げたが、彼は避けることなく炎に飲み込まれてしまった! ドライグが放った炎は当たり一面焼き払い地面が溶け出している。あの炎を直撃した彼は骨すら残らないだろう。
『フハハハハ! 他愛もない! 下等生物がいきがるからこうなるのだ! さて残った貴s「どこ見てるんだこのバカドラゴン。勝手に死なすんじゃねぇよ」・・・なッ!』
驚愕の声を上げるドライグ。それは私も、いや。おそらくここにいる全員が驚いているはずだ。
ドライグの業火を受けたはずの彼が無傷で立っているのだから。あの業火で多くの仲間や天使と堕天使が焼き殺されたのを見たのだから。
『貴様ッ! どうやって俺の炎を防いだ!?』
「答える義理はない。さてと、今度はこっちから行くよ・・・って言っても面倒くさいから一撃で葬るわ」
剣を逆手に持ち、柄先を天に向けた。
「マルスと接続」
柄先から光りが出ると、そこに巨大な魔法陣が描かれた! なんて膨大な魔力だ!
『あれはマズい! 引くぞドライグ』
アルビオンがドライグに声をかけ逃げ出そうとしたが、彼の攻撃が早かった。逆手から持ち直し剣を掲げる。
「逃がすわけないだろう・・・涙の星、軍神の剣≪ティアードロップ・フォトンレイ!≫」
剣を振り下ろすと魔法陣から巨大な光りの柱が二大天龍を飲み込み、爆発を引き起こした。その威力は計り知れないほどだ。爆発が収まると巨大なクレーターが出来ていた。その中心部にすでに息絶えたドライグとアルビオンが横たわっていた。
「おー。初めて使ってみたけどすげぇー威力。ドラゴンが死んじまってる。さすが宝具」
宝具。聞きなれない言葉だが、助けてくれたお礼をしなくては。
彼に近づこうとした時、
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