145部分:第十三話 曹操、袁紹と官渡で会うのことその七
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第十三話 曹操、袁紹と官渡で会うのことその七
「それでもだな」
「うむ、怪しい者達であるのは間違いないからのう」
「それでは」
「行くぞ」
少年と大男が言った。それぞれ刀に釣竿といったものを出した。戦いに加わる。
「!?あれは」
「新手ですの?」
「いえ、違います」
青い髪の少年が曹操と袁紹に答える。
「僕達は気付いたらこの世界にいたんですけれど」
「清か」
男はそこではというのだ。
「だが。随分と古さもあるな」
「漢よ」
審配がこう答えた。
「それがこの国の名前よ」
「漢じゃと」
老人はその国の名前を聞いて目を少し丸くさせた。
「ふむ、随分と昔じゃな」
「そうですね。けれど僕達の世界の清でも漢でもないようですね」
少年はそこを指摘した。
「この国は」
「しかもかなり厄介なことになっている」
大男は既に白装束の男達と戦闘に入っていた。彼等の方から来たのだ。
他の三人もそれは同じだった。こうなってはだった。
「それじゃあ」
ここでだ。少年の髪がだ。
変わった青から金色になったのだ。
そのうえで目の感じも変わりだ。刀を振るいながら言う。
「青龍の力見せてやるぜ!」
「!?髪の色が」
「変わった!?」
田豊と沮授もそれを見た。
「これは一体」
「どういうことなの!?」
「私達の世界とは全く違う世界から来ているのは間違いないけれど」
荀ケもそれを見て怪訝な顔になっている。
「あれは一体」
「しかも。調べてみたら」
「この世界に来るのは時代こそ違うけれど」
「そうよね」
三人一緒になってそれぞれ話す。
「同じ世界から来ているし」
「それは何故かしら」
「何かあるというの?」
三人はそのことについても少し考えるのだった。だが今はそれよりもだった。戦いの方が重要だった。兵士達に命令を出さなくてはいけなかった。
四人が加わり戦局は少し楽になった。そしてそこにだ。
ふと到着した者がいた。それは。
「曹操殿、そちらか」
「あっ、貴方は」
「この辺りの民心の慰撫にあたっていました」
ズィーガーだった。彼が出て来たのだ。
そしてだ。その他にもいた。
一人は黒い髪を髷にして袖のない白地に端が黒い三角模様の服の男だった。もう一人は緑と薄い紺色の上着と袴を着て右目に眼帯をしている。最後の一人は赤く長い髪にその顔を白く塗り赤い隈取をしている。赤と金のやたらと派手な服と袴である。彼はその三人と一緒だった。
「アンブロジアとかそんなのか?」
「いや、違うようだが」
「賊なのは間違いないようじゃな」
その三人の男達がそれぞれ言う。
そしてだ。ズィーガーがここでその三人に対して告げる。
「宜しいでしょうか」
「ああ、いいぜ」
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