144部分:第十三話 曹操、袁紹と官渡で会うのことその六
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第十三話 曹操、袁紹と官渡で会うのことその六
「どうしましたの?前より腕が落ちていなくて?」
「貴女の方こそね。領主の座にいて腕がなまったのではなくて?」
憎まれ口を言い合う。
「それでは。志を果たせそうにもありませんわね」
「そちらこそね」
「あら、わたくしはここでは死にませんわよ」
袁紹は言いながらまた剣を振って敵を一閃した。
「悪運には恵まれていますし」
「それは私もよ」
曹操も鎌を振るっていた。
「こんな場所で死ぬのは予定にはないわ」
「それでは。いいですわね」
「ええ、生き残るわよ」
馬上ながら背中合わせになっていた。
「それじゃあね」
「何があってもね」
こう言い合い二人も自ら戦っていた。戦いは激しくなる一方であり二人もかなりの数の刺客達を斬っていた。
誰もがかなりの数の刺客達を倒していた。しかしであった。
「ちょっと、この連中」
「ええ」
「おかしくない?」
「そうよね」
曹仁と曹洪がここで気付いた。
「斬っても斬っても出て来るけれど」
「これってどういうこと?」
「数が減らないの?」
「そんなことは有り得ないわよ」
曹操は真剣な顔で言う。
「絶対にね。だから安心しなさい」
「その通りですわ。敵の数、決して多くはありませんわ」
袁紹も敵を倒しながらまた言う。
「ですから。今は弱音を吐かないことですわ」
「そうですね。ここは何があっても」
審配もその手の剣を振るい続けている。
「踏ん張らないと」
「くっ、敵の右を衝くのよ!」
「そこよ!」
軍師達も戦えないながらも指示を出していた。
「何としてもここは!」
「華琳様を護りなさい!」
「いい、荀ケ」
田豊は荀ケに対して声をかけていた。
「今回は共闘よ」
「わかっているわよ。今は友若のことは忘れるわ」
荀ケも戦局を見ながら田豊に返す。
「私だって。今は」
「そういうことよ」
「それじゃあ」
こうして三人も三人のできることをしていた。まさに正念場だった。
刺客達は次々と出て来る。いい加減彼女達にも疲れが出てきていた。
しかしここでだ。彼女達に思わぬ助っ人が出て来たのである。
「ふむ。これは」
「そうだな、我が師よ」
赤い髪で白い服の男が帽子を被り亀に乗った老人に応えていた。男の顔は精悍なものであり老人は顔中に白い見事な髭を生やしている。
「常世とは関係ないしろだ」
「邪な者達じゃな」
「それなら答えは出ているな」
「その通りデス」
岩の如き顔の大男に小柄な少女が応えていた。
「ここはあの白い服の連中を」
「倒す」
その大男が答える。
「いいな」
「わかったデス。じゃあ親父」
「行くぞ」
「そうですね」
最後に青い髪で白い
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