第4章:日常と非日常
第104話「祝福の風U」
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街中で魔法を使ってはいけないので、懐から取り出すように見せかけておいた。
「きっと力になるわ。」
「はい、ティアナちゃんにも。」
ティアナちゃんには、リインにも渡した魅了防止の護符が入った御守り。
ティーダさんには、いざという時に身を守ってくれる御守りだ。
「じゃあ、これで。」
「ああ。またどこかで。」
「またねー。」
葵がティアナちゃんに手を振ったからか、ティアナちゃんも振り返してくれる。
...本当、仲のいい兄妹なんだから、どちらにも欠けて欲しくはないな。
「...どうしたんだ椿?」
「えっ、あ、いえ、なんでもないわよ?べ、別に会話に入れなかったとか、そんな事思ってないんだから!」
「お、おう...。」
これは会話に入れなくて若干拗ねてるな....。
...じゃなくて、ティーダさんを見て何か考えてたような...。
「...彼、このままだと早死にする可能性があるわ。」
「え....。」
「...と言っても、“可能性”よ。逆に、それを乗り越えたら強くなれるわ。」
つまり、生死を分ける出来事がティーダさんに訪れる可能性が....?
椿が言う事だし、一概に否定できないな...。
「でも、大丈夫よ。家族を守るために強くあろうとしてるのなら、きっとね。」
「....そうだよな。」
「そうだよ!彼なら大丈夫だって!ほら、早く行こう!」
きっと大丈夫だと僕はティーダさんを信じ、葵に引っ張られながら買い物に向かった。
この後、特に何事もなく、僕らは買い物をして家へと帰って行った。
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